パパ日記

コーヒー生豆の暴騰

コーヒーの原材料である生豆価格が上昇しています。
昨日は日本テレビの報道局カラの取材があり、昨日夕方と今日の朝に放送されました。当方はコメントしましたがTVはみれませんでした。

 

 
コロンビアの減産に端を発し、ウオッシュトアラビカの減少が今回の暴騰の引き金とななりました。世界的な異常気象はコーヒー生産地も例外でなく、雨のほしいときに降らず雨が降らない季節に降るなどで生産が安定しなくなっています。

 

 

また、新興国のコーヒー需要は旺盛で、ブラジルは現在世界2位の消費国となり、2〜3年後には世界1位になるともいわれています。さらにはロシア、中国、中近東、東南アジアなどの需要も増加し、良質のコーヒーの供給が追いついていません。

 

これまでの相場の上げ下げは、単なる気象条件によるものでした。
したがって、今回の値上げに関して日本のコーヒー関係者はこれまでの経験則からいずれ下がるだろうと考えていました。
しかし今回の値上げは、慢性的良質コーヒーの不足、コーヒー生産地の都市化などの要因により、資源不足と同じような構造的な問題と考えたほうがいいでしょう。
今後も下がる可能性は低く、珈琲は高値で安定する方向に向かう可能性が高いといえます。
ここ数ヶ月の相場は、2年前の150%から200%程度の価格であり、円高メリットは軽く吹き飛んでいます。

 

 
日本の会社はこの現況に立ち往生し、、困惑し、混乱しています。
今後コーヒーの値上げなどの問題が生じてくるでしょう。
すでにあまりに価格が高すぎ、生豆を買えないロースターも多くでています。
日本のコーヒーマーケットはディスカウントマーケットが主で、この価格はそのような構造の中にある会社にとっては、単純に値上げを出来る状況にはないわけです死活問題となるでしょう。

 

 
今業界が突きつけられている問題は、持続的(サスティナブル)のコーヒーの生産そのものを考えることでしょう。環境を保全する、生産国との強調を図ることなどだと考えます。

 

 
この問題に危機感を持ったSCAAはすでに5年計画で「世界コーヒー研究イニシアチブ=GCQRI」を昨年立ち上げました。
良質のアラビか種の産地の開拓、新しい品種の開発などを世界の大学や研究機関のネットワークをとおし問題に立ち向かおうとするものです。
これからコーヒー業界は力を合わせ、将来に向けコーヒー栽培の持続に向かっていかねばならないでしょう。