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カムカムとペルーコーヒー

2019年4月30日

ペルーというとインカ帝国の遺跡であるマチュピチュが有名ですね。


最近は食品輸入も多く見れます。
有機バナナがスーパーで1本売りされています。マンゴーもアスパラも入荷しています。カカオも有名で、堀口珈琲ではペルー産のカカオを使用したフランス・ペック社のチョコレートを使用しています。


また、ペルーは、東京農大とのつながりも深く、ラ・モリ-ナ国立農業大学と交流があります。また、大学のベンチャー企業として(株)メルカード東京農大が敷地内にあり、カムカムドリンクを販売しています。


カムカムは、ペルーのアマゾン上流域の標高200m程度の湿地帯で自生するフトモモ科の植物で、樹高は6〜8m、乾季の頃に直径10〜30mmの真っ赤な球形の果実をつけます。この果実には、ビタミンC(アスコルビン酸)が2.800mg/100g含まれ、レモンの50~80倍に相当するといわれます。
果実は発酵しやすいため、コーヒーチェリー同様輸入できませんので、現地加工して輸出されます。
ビタミンCには、シミ・ソバカスの予防、ストレスの緩和、免疫力の増強などの効果もあるといわれます。



収穫は、12から3月頃でコーヒーチェリーと同じように手摘みです。ペルー・アマゾン流域の貧しい農民の現金収入の手段、コカの代替作物、植林による森林面積の確保などの支援につながっています。


もちろんコーヒーも重要な輸出品で、2010年以降素晴らしいコーヒーが生産されるようになりました。さらなる高品質のコーヒーが流通する時代が生まれたといえるでしょう。コロンビアのナリーニョ及びウイラ、コスタリカのマイクロミル、ペルーのマイクロロット、エチオピアのナチュラルのG-1、中米のナチュラルなどはその代表選手といえるでしょう。
ペルーがこの中に入ります。すごいことです。


こうして2010年以降、SPは2極化しつつあります。素晴らしいSPと普通のSPとでもいえばよいのでしょうか。


さて、やっと本題のペルーコーヒーです。
数年前に優れたペルーのコーヒーはあまり見られませんでしたので、品質の向上は目を見張るものがあります。


特に個性的な風味はないものの、柑橘ベースの酸味とコクのバランスはよく、飽きのこない飲みやすいコーヒーといえるでしょう。
このバランスがよいというのはとても重要で、浅い焙煎の酸味ばかりのコーヒーはバランスが良いとは言いいがたいですね。
個性的な風味のコーヒーばかり飲んでいると、ちょっと一休みといったところでしょうか。(フェスパ農園)

ルワンダコーヒーの始まり

2019年4月29日

ルワンダについては、これまで多くを書いてきましたので、それらは割愛します。検索して再読していただければ幸いです。


ルワンダの風味は、その品種がブルボン種であるということがキーポイントになります。

優れたブルボンは、グァテマラのアンティグア産に見られます。
2000年の前半にスターバックスがこの地の豆を農園単位で買いあさっていたことは、優れた品質であるということを裏付けます。(カトゥーラ種も混ざっている場合も多く、ブルボン種にこだわっていたわけではないと思いますが?)


当時のスタバは、世界中のよい農園の豆を買っていました(今ではなくまだ店舗数が今ほど多くない当時ですので誤解なきよう。今でも一部買っていますが。)。この当時は、日本のコーヒー関係者はアンティグアのどこの農園がよいかの判断は全くできていない時代でした(今はできていますので誤解なきよう)。
話はそれました。


アンティグアのSPのブルボン種は、標高が高いため豆質が固い傾向があり、ミディアムでpH4.85~4.90程度を示し総酸量も多く、酸味に特徴があり、かつコクのある豆です。今年のサンタカタリーナ農園は素晴らしい風味で、ブルボン種の原型の風味をみる思いです。

さて、ルワンダのブルボンを評価する際には、この優れたアンティグア産のコーヒーと比較するとよいでしょう。活動日記で「ルワンダ」で検査すればアンティグアとルワンダのブルボン種の違いが少しわかるかもしれませんよ。

さて、このルワンダですが、まずハイローストですので、焙煎度合いがやや浅くなり、その分酸味は強くなりますが軽やかなオレンジ風味の酸味を楽しめます。よく観察するとレモンやアンズのようなメリハリのある酸味が隠れていますので、ミディアムにするとそれらが表に出てくると思います。
焙煎直後ですので、あと数日常温でおくと香りがもう少し出てくるという印象です。


初めてのルワンダの衝撃は、活動日記で「ルワンダ大使館」で検査してください。そこに書いています。そもそもコーヒーの産地開拓をするきっかけは風味の衝撃からです。


また、ルワンダ大使館は世田谷区深沢にあり、初めてルワンダ大使館の方とあったのが今から15~20年くらい前でしょうか?覚えていません。
この2つが、私にルワンダをやる気にさせました。
まだルワンダコーヒーが日本にほぼ入港していなかった頃だと思います?
エチオピア、ケニア、タンザニアに次ぐ生産国として関心を持ち、日本でいち早くルワンダを使用しました。その後、紆余曲折がありましたが、話は長くなりますので割愛します。

尚、ルワンダからは留学生も多く来ているようです。
Jamesとは東京農業大学の食堂で知り合いました。

マンデリンの風味の楽しみ方

2019年4月28日

インドネシア・スマトラ島のマンデリンは独特の風味で、日本では戦前から長く愛され、飲用されている豆です。

1990年代は、特徴的な風味のある豆は、この豆以外にエチオピア、イエメンがありましたが共に品質が悪く、堀口珈琲ではこのマンデリンのフレンチが一番の売れ筋でした。この豆を1kg単位で買うお客様も多くいました。


しかし、当時この豆の生産履歴は曖昧で、世界中のバイヤーや日本の輸入商社も栽培地に入ることはほとんどなく、コーヒー集積地であるメダンで取引を済ませていました。車で8時間から10時間かかります。

この状況を打破するため、2000年代に入ってから産地調査を行うことにしました。現地ドライミルを運営する輸出会社を通し、流通のかなめであるブローカー(小農家から生豆を買い付け輸出会社に売る)と接触することを試みましたが、秘密性が高く困難で、輸出会社との信頼関係の構築に数年の時間がかかりました。スマトラ式の精製方法と品種を現地確認できたのは、2000年代中盤以降でした。

そして、さらに生産農家を特定できるまでには、数年を要しました。
ここまでたどり着くのに、長い歴史を刻んでいるわけです。
他のマンデリンとは異なる方法がとられていますので高品質が維持されていますので、価格も高い生豆です。


この特殊なスマトラ精製が生み出す風味についてはいままで何度も書いていますので割愛します。

いま販売されている、LCF(私が生豆確保の単に作った自家焙煎店のグループ)マンデリンは、開業から30年の歴史をへて、世界最高峰のものと自信をもっていうことができます。


このコーヒーの味わい方をお伝えします。

1.日本では昔から(私の世代以前から)深めのローストが基本でした。私は、フレンチローストに耐えられる貴重な豆と認識していますが、ミディアムからシティまで幅広く楽しむことができます。たまにフレンチロースト以外の豆を販売しますので、その際は必ずお買い求めください。ミディアムなどでは、新緑の頃の芝の香りやベルベットのようななめらかさ、レモンのような酸味も堪能できます。とはいうものの、この豆のだいご味はフレンチローストです。

2.今回の豆は今年の入港時のもので、フレッシュな風味です。かすかにハーバルで、しっかりしたコクと濃縮感があります。繊維質が柔らかいにも関わらず、苦味は柔らかく、よい焙煎だと思います。
この状態の風味から半年後と、1年後には大きく変化します。
その主な要因は、有機酸と脂質の減少にありますが、その過程の風味も個性的な特徴がありますので、ぜひ1年を通し飲んでみてください。


もし、他のマンデリンと比較するのであれば、必ず同時期に購入し比較してください。これは、この豆に限らず、コーヒーの風味比較の大原則です。入港時の豆と半年後の豆を比較してどちらがいいか?というのはナンセンスです。

3.このように考えると、LCFマンデリンの風味のすごさは、「時期をずらし年に数回」、「異なる焙煎の豆」を購入し、飲用することにより理解できます。
すみません、マンデリンフリークの方はぜひお買い求めください。

ホワイトアスパラの季節

2019年4月27日

ホワイトアスパラの季節です。

最近は世界中から輸入され、ドイツ、オランダ、フランス、イタリア、ペルーなどが有名です。全て食べましたが、味の比較をできる程食べてはいません。


日本も北海道でとれます。そろそろ収穫時期に入ると思います。
徳さん今年はホワイトをぜひ。太いやつがいいです。
誰か伝えて。


先日、自宅でオランダ産をゆでたのですが、かなり時間がかかりました。

経験上鮮度がよければゆで時間は早いのですが、それでも太いので時間がかかる印象でした。香りも弱く、一味足りないかな?とがっかりしましたが、翌日は香りが立ちました。かすかに缶詰っぽい印象もありましたが、それでもおいしく感じました。

そんなわけで、二日目はフライパンで、ほうれん草とアスパラをバターで炒め、カリカリにして油をふきとったベーコンを加え、牛乳で煮込み、パルミジャーノで味付けしたスパゲティにしました。旨し。

アスパラのゆで方について、何人かのフレンチのシェフに聞くと様々なゆで方をしているようです。秘密。
今はまさに旬。フランス料理店の前菜はアスパラでしょう。ホワイトアスパラの季節です。

あるレストランの仔羊

2019年4月26日


ノルマンディー地方のプレ・サレ(地名)の子羊を十数年前に食べ、そのおいしさに衝撃を受けました。

潮風の草を食べて育った羊です。その後狂牛病の関係で輸入禁止になり、十数年後の2年前に輸入解禁されています。その同じ店で南部のシストロン(地名)の羊を食しましたが、香りが高く、脂身が甘く、口に中でとろけるようでした。


禁輸の十数年の間、ニュージー、オージーの多くの子羊を食べてきましたが、香りが弱く、これらのフランスの羊にかないません。

歴史が風味を生み出しているのかもしれません。
羊は、家畜としての歴史が長く、ローマ帝国のカエサル(シーザー)は、8年にわたるガリア(現在のフランス、ベルギーあたり)戦に、羊を連れて行っているはずです。

この店の羊の調理には何か違う技があるのかもしれません。
最近は牛肉ばかり食べていましたのが、仔羊のうまさを再確認しました。

日本で最高峰の羊を味わうことができます。(レストランコバヤシ・平井)

あるレストランのシェフの話

2019年4月25日

久しぶりに、素晴らしいエスプレッソに遭遇しました。びっくり。


40年の歴史を刻んだフレンチの老舗。
料理は金目鯛が甲殻類の出汁に麦、丹波黒鳥がワイン系のソースで共においしく、底力のあるシェフと拝察しました。

私の知っている歴代のシェフは、ブルゴーニュワイン好きだった白鳥さん(世田谷区上町/レストラン白鳥閉店)よく通いました。お世話になった森本さん(恵比寿/サリュー閉店し金沢へ)、エディション・コウジシモムラの下村さん、新東京會舘のシェフに就任した松本さん。その松本さんから引き継いだのがフランスから帰った宮内さんです。(レストランフウ・乃木坂)





コーヒーセミナー花盛り

2019年4月24日

大手ロースターや大手チェーン店でのセミナー、さらに多くの自家焙煎店がセミナーを開催しています。
また、カルチャ―センターでもコーヒーセミナーもみられます。
私が、1999年に始めたときは、他にはほとんどありませんでしたので、20年間で様変わりしています。


それだけコーヒーのすそ野は広がっていますので、よいことだと思います。逆に主催側から見るとセミナー競争の激化も意味し、まさにセミナー花盛りです。少なくとも自家焙煎店には、地域のお客様を大切にするコミュニケーションツールの一つとして効果的だと思いますので、多くの店が行っています。


しかし、内容は抽出が90%程度かそれ以上を占め、それ以外のセミナーは少ないと感じます。これまで、私は多種多様なセミナーを実施してきました。セミナーは、遠方から来られる方も多かったので、そのモットーは、「交通費や宿泊費に見合う内容にする」ということでした。


2015年頃までアウトプットし続け、新しいものを蓄積できず、絞っても何も出そうもないと感じ、新たなチャレンジとして大学院に行ったともいえます。


コーヒー研究で3年間休止してきましたが、大学院を卒業しましたので再開を検討しています。


卒業後は、研究、論文ロスが意外に大きかったのか?
頭の切り替えが難しい状態が続きました。
精神的に張り詰めた緊張のピークが高すぎたのでしょうか?

いい年ですから、疲れましたね。



6~7月頃くらいからスタートできればと緩く考えています。プログラムが根本的に変わりますので、少し準備期間が必要になります。
他社、他店とは、根本的に異なる内容になると思いますので、他のセミナーを受講してきてから出席していただくのもよいかと思います。
違いが明確になると思います。内容については後日報告いたします。


また、「珈琲の教科書」(新星出版)以降10年近く本を執筆していませんでしたので、今年から来年にかけ最低2冊は本を出版したいと考えています。

内容のハードルを上げましたので、時間がかかるかもしれません。


これまで、焙煎による風味の不安定なこともありましたが、横浜ロースタリ―ができ、焙煎豆の品質は向上し、コーヒーは一段と「おいしくなっている」と思います。

コーヒー業界では、自社、自店のコーヒー―を「おいしい」といいますが、「その根拠は何か?」については語ることは意外に難しいものです。


風味は生豆の品質によるところが大きいため、栽培から精製、梱包材、輸送、保管、及び焙煎までの品質について説明するのはよいでしょう。しかし、その品質の素晴らしさと風味の相関性をどのような観点から見ればよいのかは、難しく、そのあたりを、セミナーや本で解説できればと考えています。

最終的には、プロ、アマ問わずコーヒーを客観的に評価、判断できるようになることが、コーヒーの楽しみを増幅させると考えます。

マイアミとモンテカルロ

2019年4月18日

モンテカルロの錦織君は、初戦で敗退。マイアミに続いて初戦敗退です。
前回も書きましたが、今は30,40位くらいの選手に勝てそうな雰囲気がありません。世界ランキング6位は簡単には負けないレベルで、少なくともベスト8にはいかなければならないポジションです。相手に金星を与えすぎですね。
ベスト10プレーヤーは、スーパースターです。本来、下位選手が彼らに勝つことは難しく、勝てば名誉ですので、その喜びようは半端ではありません。



若い世代が台頭してきている最中、何かを変えないといけないでしょう。
ここは素人が言うべきことではないでしょうが、何かを….。
昨年前半と比べると、いまは勝てる雰囲気を感じません。


今年は、錦織君は早く負けすぎ、彼の試合数はかなり少なくなっています。
1大会で3~4試合は楽しませてくれないとファンはがっかりでしょう。
この状態だと、賞金額でコーチ、トレーナー、その他スタッフの費用、移動、宿泊代などが支払えないのは明らかです。債務超過になるでしょう。


しかし、コマーシャル代が高く、年収は3,460万ドル(38憶円)で、フェデラー、ナダルの次で、ジョコビッチの上です。

したがってトータル額では何の問題ないのでしょうが、広告費依存の環境の中であればあるほど、本人は、もっとストイックにテニスにとり組む必要があるのではないかと考えてしまいます。単なるスランプならいよいのですが。
余計なお世話でしょうかね。
1,2回戦で負けてしまう錦織君を見たくないですね。


このままでは、広告塔としての錦織君の価値も低下してしまうと考えられますので、マネージメント会社は、もっと勝てる環境整備をすべきだと思うのですが。

人に言われるまでもないでしょうが?言いたくなってしまいました。



コーヒーの抽出は、易しい、楽しい、美味しい-5 10秒20ccリズム抽出法

2019年4月17日

日本のペーパードリップを米国のバリスタが使用し始めたのは2010年代に入ったくらいから目立ち始めました。その方法は、伝統に縛られない分、様々な様相を呈し、ドリップの基本とはいいがたいものも多くみられました。

そもそも、米国のサードウェーブは浅い焙煎の豆が多くみられ、粉を紙の壁面にこすりつけて湯の落ちるスピードを遅らせたり、攪拌したりと千差万別でした。ペーパードリップの歴史がなかったのですからやむを得なかったでしょう。よく言えば既成概念にとらわれないといえるでしょう。

日本でも、最近ではペーパーの中の粉を攪拌するような抽出、湯を最後まで途切れることなく連続して注ぐような抽出、湯を3回くらいに分けて抽出など、百人百様です。



しかし、抽出方法の良し悪しは最終的には、抽出液のおいしさで判断するしかないのですが、そのおいしさの判断も主観的で百人百様な訳です。



コーヒーは、この曖昧さによりコーヒー文化が醸造された側面もあると思います。ワインも同じように、ソムリエの百人百様のコメントが氾濫し曖昧な面が多く見受けられます。



最終的には、自分の舌で風味判断できる味覚の形成が問われると思います。

飲むおにぎりなどの流動食が生まれる時代の背景は、忙しさもあれば食への関心の低下、子供の個食など様々で、最終的にきちんとした味覚が形成されないという潜在的な問題が隠れています。


食育基本法では、「食育は生きる上での基本で、「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実現することができる人間を育てること」とされます。様々な事由もあるでしょうが、味への付加価値が必要のない時代に向っているように思えます。

コーヒーにおいては、SPとCOの風味を区別できないコーヒー飲用者が増加することも危惧されますので、大学生くらいからコーヒーに接する機会が必要に思えています。そのようなことをひそかに思い巡らせながら、大学でコーヒー実習の授業のお手伝いをさせてもらいます。


まさに、味覚は教養の一つになりつつあると思います。


また、私が開業した時も、抽出は十人十色でしたので、抽出にこだわるより「よい品質の豆に変えた方がおいしくなるのでは」と常にいってきましたが、

素材より抽出方法優先の時代でした。


今では、品質の良い生豆を焙煎して使用している方も多いので、今度は「テースティングスキルを身に着けたほうがよい」とか、「生豆のことを勉強したほうがよい」とアドバイスしています。そうすればおのずから、よい風味がなにかを知ることができますので、それに見合う抽出方法はなにか?を考えることになると思います。


そのような中、最近はコーヒーメーカーの代わりに1杯抽出の自動シャワーも多く使われています。昨年行ったポートランドのスタンプタウンの店もハンドドリップからシャワーに切り替えていましたし、スターバックスもリサーブロースタリ―で使用しています。また日本のお店で、抽出に人手をかけられないような店で使用が進んでいます。


これらの抽出方法は、ドリップの概念からはかけ離れていますが、誰が入れてもブレが少ないというのは重要な側面です。

また、これらは、軽やかなコーヒーが好みであれば、便利な方法といえます。



しかし、ドリップという抽出方法は、これまで書いてきたように、本来「コクや旨味を表現する方法」と考えていますので、必然的にそれなりの抽出の方法が導き出されることになり、かつそれには合理性がありますが、欠点として難しさも伴います。


そこで、なるべく風味がぶれないように、規則的な方法で簡単に抽出するのが「10秒-20cc抽出法」です。


この方法には、はかりとタイマーが必要です。

粉25gで240cc前後の抽出を考えてみましょう。


初めに粉に20cc程度の湯を中心から外側に円を描くように注ぎ、注ぎ始めてから10秒待ち、次にまた20cc注ぎます。また10秒待ち20cc注ぎます。

これを繰り返します。2分半前後で240cc程度抽出されます。


しかし、はかりを使用しても注ぐ湯の量のコントロールは難しく、正確に行うのは無理ですが、なんとなく抽出の量と速度が理解できると思います。
要は、一定のリズムで湯を注いでいくわけですので、リズム抽出法といってもよいかもしれません。基本の抽出の練習になります。
ご参考までに。

コロンビアのナリーニョが旨いがなぜ?

2019年4月16日

素晴らしい風味です。フレンチローストでありながら、かすかな酸味、なめらかな舌触り、味の厚み、バランスがよく、このまま7番に使ってもいいと感じさせます。やはり、テロワールがいいのでしょうね。


スターバックスが、この地に目を付けたのが理解できます。


1996年日本進出の時は、メニューボードにコロンビア・ナリーニョ名が記され、この地のコーヒーを飲むことができました。
しかし、当時の日本のコーヒー関係者で、ナリーニョのコーヒーを知る人はほぼいなかったでしょう。今では、スタバの看板にコーヒーの文字はありません。
リザーブロースタリ―は作っていますが、本当にコーヒーに力を入れているのか?よくわかりません。


ナリーニョ県の豆は、2010年まで日本の商社が生豆を買うことが難しく、極めて少量の入荷でした。そのため、堀口珈琲はこの産地の開拓に力を注いできました。



2000年代終盤からの約10年の活動の中で、素晴らしい生豆が確保できつつありますが、気候条件により安定性に欠ける面もあり苦労しましたが、今回のこのコーヒーは素晴らしい風味です。焙煎もいいですね。


でも、「コロンビア産のコーヒーの味は?」この質問に簡単にこたえることはできません。「マイルドタイプの」代表格で、商取引上では「コロンビアマイルド」という言葉もありますが、その風味は多様です。


その風味の多様さにはいくつかの理由があります。

1.まずは、地理的環境の違いによる風味の差異。北部から南部の距離は長く、3つの山脈があり、それに伴い気候条件も異なります。日本でも、北海道と九州では農作物は異なります。コロンビ北部の豆は、柔らかな豆質ですが、南部は固い豆質の傾向が見られます。同じ標高でも脂質量に違いがあることも多々見られます。また、ナリーニョ県などは栽培限界に近い標高2.000m前後の産地もみられます。夜間の冷え込みはチェリーの呼吸活動を低下させますので、成分が蓄積される可能性が増します。


2.品種による風味の差異。絶滅化の方向にある伝統種のティピカ種、その後植えられたカトゥーラ種、さらにハイブリッドのバリエダコロンビア種及びカスティージョ種があり、それらが混ざる場合もあれば、品種がある程度区分されている場合もあります。したがって、コロンビア産コーヒーを飲むときは、生産地及び品種を確認すべきでしょう。これらの風味の違いを地道に確認していくことにより、コロンビ産のコーヒーの風味特性を理解できるようになるでしょう。


3.精製方法の差異。基本的には、コロンビア産のコーヒーはウオッシュト(湿式)で、発酵槽でパーチメントに付着したミューシレージ(パーチメントに付着している糖質のぬめり)を自然発酵させ、水洗し、天日乾燥します。最近、まれに、ミューシレージのついたまま乾燥工程に入るパルプドナチュラルもみられますが、どうも統的な湿式から、このような加工をする意味を理解できません。

ミューシレージの糖質が、生豆に浸透するなどということを信じているのでしょうか?通常はあり得ないですよね。


精米であれば、日本人の多くは、特徴ある品種であれば、その違いを理解できると思いますが、コロンビア産のコーヒーの品種の違いを理解できるコーヒー関係者は極めて少ないでしょう。ティピカ100%であればわかりますが、他の品種の比率が50%を超えるとわかりにくいでしょうね。


基本的に、ウオッシュトコーヒーには酸味はあり、総酸量は地理的条件の南北差よりも、標高差により生じる可能性が高いと考えられます。


基本的な有機酸はクエン酸で、柑橘果実のべーシックな酸です。
SPの場合、コロンビアの柑橘果実の酸味は、酸味の基準になると思います。
マンダリンオレンジ、オレンジ、グレープフルーツ、レモンくらいにとどめておきましょう。最近の日本のスーパーの柑橘果実の付加価値のついた種類はあまりに多く、覚えきれません。びっくりしたのは、手で皮をむけるオレンジが大量に米国から輸入され、それらと競い合っています。日本の柑橘農家頑張って。



総脂質量は、北部のマグダレーナ県、ノルテ・デ・サンタンデル県産は

15~16g/100g程度のものが多く、 ウイラ県、ナリーニョ県などの南部産の生豆は17~18g/100g と多い印象です。ただし、有意に差があるとは限りません。

定点観測しないと、この辺りの実証は難しいかもしれません。
しかし、このナリーニョ県の標高2.100mの高産地の豆は、他のコロンビア産に比べると、酸が強く、コクが明確なコーヒーだと思います。


過去10年のナリーニョ県の飲用歴から勘案し、このサン・フランシスコ農園の豆は、すごいです。コロンビアコーヒーにダメ出しをしてきた20年の歴史から見ると、感無量です。10年前には、コロンビアにこのレベルのコーヒーは存在しなかったといえるでしょう。「ガッツだぜ、パワフル魂」。 ました

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