パパ日記

学位記授与式

20 日学位記授与式に。
博士は海外留学生を含め13名、学長から全員一人ずつ学位記を授与されました。
2016年4月に東京農業大学大学院・農学研究科環境共生学後期博士課程に入学し、2019年3月20日卒業できました。
多くの方々の多大なご支援の賜物と感謝申し上げます。


学位論文は「スペシャルティコーヒーの品質基準を構築するための 理化学的評価と官能評価の相関性に関する研究 」です。リポジトリのと登録許諾(電子ファイル)をしていますので、いずれインターネット上で公開されると思います。


コーヒーは、その栽培地のテロワール、品種、栽培方法、精製方法、生豆の梱包材質、輸送の方法、保管方法、焙煎、抽出の過程で様々な影響を受け、かつ他の嗜好品より複雑な化学成分構成であるがゆえに複雑な風味であり、かつ魅惑的な嗜好品と考えます。精製から保管方法までの流通過程において生豆の品質(焙煎豆の風味を左右する)について、未熟ながら、試行錯誤しつつまとめたものです。


2002年に堀口珈琲研究所で「コーヒーは農業と科学だ」と発言した時に、そのことを理解できるコーヒー関係者はほとんどいませんでした。その思いを実現するために産地に行くようになり、栽培。精製に接してきましたが、コーヒーの謎は深まるばかりでした。2000年代はスペシャルティコーヒー革命期にあり多忙を極め休みなく働いていましたので、今般、集中して時間が取れよい経験をさせてもらいました。


コーヒーの品質が、消費国において理解され、優れた品質とそれに見合う価格の市場が構築されることが、生産国の生産維持に寄与し、最終的にはコーヒー産業の発展の貢献すると考えています。


「冒険は最良の師」と未知なる領域に飛び込み、「学びてのち足らざるを知る」(農大建学の祖・榎本武揚)という心境でしょうか。