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コーヒーの抽出は、易しい、楽しい、美味しい-2 エスプレッソと基本の抽出の濃度

2019年4月12日

私は、焦げや煙の味のしない焙煎の深いコーヒー(シティ、フレンチロースト)が好きですので、テクスチャーやボディを表現しようとする抽出方法がベターだと昨日お話ししました。焙煎が深くとも、滴定酸度(Titratable acidity:総酸量)が高ければ、必然的に酸味を感じることもできるでしょう。


このような抽出方法をさらに発展させると、フレンチローストのコーヒーで濃厚なエキスを抽出することができると考えられます。エキスとは、「コーヒーの成分がバランスよく高濃度で抽出された状態」とでもいえばよいのでしょうか?



例えば、25gの粉を使用した場合は2分から5分の抽出時間の間で風味を楽しめます。2分と5分ではコーヒーの濃度は異なります。
濃度(Brix:溶液の質量gに含まれている容質の質量g=質量パーセント濃度)を簡易計で測定知れば、25gで240cc抽出の場合、1分抽出では1g/100 g、2分抽出では1,7~2.0g/100 g程度で、5分であれな2.0~2.5g/100g程度になります。牛乳であれば、13g/100g 前後にはなりますし、柑橘果実でも10以上はあります。精度のよいBrix計で測っているのではありませんので誤差はご了解ください。



Brixは、果実を測れば糖度計、その他の液体を測れば濃度計になります。
水に蔗糖を溶かした溶液は光の屈折率が水よりも大きくなるという原理を用いています。あくまで液体のなかの溶け込んだ質量にすぎません。
果実の生産者には必須ですが、果実の場合でもBrixが高いからといって甘いとは言い切れません。含まれている有機酸の量に左右されます。例えばレモンはBrixが高く出ますが、甘くはありません。同じ果実を比較するには有効だと思います。


例えば、エスプレッソは、本来水には溶けない脂質を高圧である程度抽出するため油脂分が乳化した液体に近いと考えられます。Ernesto Illy氏は、エスプレッソには、0.1g/30cc 程度の油脂分が含まれるといっています。
とすれば、エスプレッソは、二酸化炭素から生じる気泡や脂質などの微粒子が溶け込んでいるコロイド溶液であり、濃厚さと粘度の高い飲み物といえます。


エスプレッソの濃度は、8~11g/100g程度で、ペーパードリップで25g240ccを3分程度で抽出した濃度2g/100g程度よりはるかに高いといえます。
脂質などの成分、微粒子が多いためと考えられます。
しかし、ペーパードリップでも、60gで400ccを5分30秒で抽出すればBrixは4.0g/100g程度 になります。粉の多い方が濃度を出すことができます。

計測の際の試料の温度も影響します。
来週研究室でデジタル計で測定しなおしてみます。


また、基本の抽出方法で、初めの1滴が落ちるまでの抽出量をコントロースすれば濃度を高くすることができます。
このあたりは、抽出のセミナーでお話ししましょう。テクニックを要します。



こう見ると、エスプレッソは、最良の抽出方法のように見えますが、抽出液は乳濁しているためクリーンではありません。また抽出時間が短いため有機酸、カフェイン量は少なくなるともいわれます(検証はしていません)。


しかし、アラビカ種の場合は、かなり酸をきつく感じる場合も多く見られますので、総酸量も多いのではないかと思うのですが、エスプレッソは実験していません。
逆に、イタリアのカネフォーラの多いエスプレッソは酸味を感じません。基本は、砂糖を入れて飲む飲み物ですので、酸がある方が旨味を感じるとは思います。


ドリップとエスプレッソのどちらがよいかは一概にはいえませんので、好みでどうぞと申し上げておきます。



いずれにせよ、エスプレッソを日常的に飲用するのは、イタリア、スペイン、フランス人くらいで、その他の国々での飲用は極端に少なくなります。
スターバックスで、エスプレッソを注文する人は、1日何人いるのでしょうか?1996年に日本にスターバックス1号店が開店してから数年?は、お客様に「エスプレッソは量が少ないです」と説明していたのを思い出します。


このエスプレッソのよい面であえる濃度を、適切なドリップで表現するための方法は何がよいのでしょう?
適度な濃度のあるほうが、なめらかさや粘性に影響を及ぼすと考えられますので、風味に深みや複雑さをもたらします。
コーヒーの風味は複雑系というのが、個人的見解です。ちなみに、ケニアなどは複雑系の風味です。



主には粉の量、焙煎経過日数(常温保管)、抽出量、抽出時間、抽出の技法の相関性を考える必要があります。
つまりは、このような観点から見れば、ペーパードリップからエキスを抽出できると考えられます。
基本の抽出方法で、初めの1滴が落ちるまでの湯の量と時間をコントロースすれば濃度を高くすることができます。
このあたりは、抽出のセミナーでお話ししましょう。テクニックを要します。
薄い紅茶のようなコーヒーを好む方には向かない抽出方法です。念の為。


例えば、焙煎日と14日後では濃度に差異が生じる可能性がありますので、焙煎したてのコーヒーは少し抽出時間を長めに調整したほうがよいでしょう。焙煎から7日くらいたった方がいい風味になる可能性は高く、前述の基本の抽出がよいということになります。

抽出の応用は、この辺りの感覚を自在に駆使し、思うような風味を表現できるということになります。抽出の応用編ですね。

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