パパ日記

韓国-3 コーヒー市場

韓国では、2007年と比べ、2014年はその3.4倍に急速に市場が拡大しています。
中でもレギュラーコーヒーの伸びが著しく5.7倍の急成長が見られます。
そのため、コーヒー展示会(カフェショーなど)も日本より多く開催されています。コーヒー店では、コーヒー一杯400円しますので安くはありませんが、昼に多くのOLさんがコーヒーカップを持ち歩いています。

 

 

またインターネットの情報が氾濫する中で、一部店舗はゲイシャやパカマラ、COEなどの豆への関心度が高く、韓国がそれらの豆の購買力をささえていると感じます。
しかし、急速な市場の拡大に対し品質面や香味に対する理解度は十分とはいえず、発展途上にあると推測します。

 

 

 

家庭用マーケット
コーヒー、砂糖、ミルク一体型のインスタントが主流で2007年にはコーヒ消費全体の53%を占めていましたが、現在はレギュラーの伸びが著しく全体の30%程度となり、伸びは鈍化しています。
まだまだ家庭でコーヒーを抽出するまでには至っていません。
代わりにカプセルタイプの抽出がわずかですが伸び始めています。

 

 

 

コーヒーショップマーケット
ここ数年多くのチェーン店ができていますが、直営とフランチャイズがあります。
ここ1年は大手乳業メーカー傘下のポール・バセットが店舗を増やし、中国にも進出しているパリ・ババケッドの勢いは止まらない状況です。
最大のチェーンはEDIYAで続いてCAFE・BENE、ENGEL、STARBUCKSなどとなり、さらに多くのチェーンがあります。
日本のコーヒーチェーン店は6000店ほどですが、韓国も同じくらいの店舗数があります。
オフィス街では、一つのビルに2つのコーヒーショップがある場合もあり、100mの間に数店はあります。
逆に日本のような喫茶店は全体的に少なく、また最近はコンビニコーヒーも増加しつつあるようです。

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韓国の特徴としては夏のアイスコーヒーの需要が大幅に増える点で、ここは日本と異なります。
したがって水出しコーヒーの器具が多く見られ、抽出したものを容器に入れ販売もしています。
速やかに飲めばよいのですが…….ちょっと….。
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自家焙煎店コーヒーショップ
比較的資金に余裕のある人が開店していますが、最近は資金力のある会社などの経営が増加しているように感じます。ただ、出店、閉店が繰り返されています。
大部分はエスプレッソマシン抽出でペーパードリップは少ないと感じます。
焙煎機を見える位置に置くのが一般的で、ほとんど使用しない事例も多くみられます。
家庭用の需要は少ないため1店当たりの焙煎量が少ないからでしょう。
しかし、韓国では多くの種類の焙煎機が流通し、米国、ドイツ、日本、トルコ、イタリア、韓国製などその種類は世界一でしょう。
きちんとチェックしてみると、町中が焙煎機の見本市のようです。
Qグレーダーの数も5000人以上といわれ、日本の10倍以上はいると推測されますが実数がつかめない状態です。
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生豆事情
インターネットの普及で情報が氾濫し、まず初めにCOEに目をむけるのは昔の日本と同じです。
米国のサードウエーブや日本の一部はCOEを卒業し、独自に生豆を調達するようになっていますが、韓国ではスペシャルティコーヒーの手っ取り早い入手方法となります。
また、生豆を扱う会社が急速に増加し、米国、ドイツ資本などと共に韓国の会社も多く見受けられます。
1kgから販売する仕組みもできています。

 

 

まだまだスペシャルティコーヒーの消費は少ないですが、各産地のブランド的な商品を購入する傾向が増していますので、エチオピアのイルガチェフェのG-1のWやN、ケニアのファクトリーなどその種類は増えています。
2年前に比べ格段に良い豆が流通していると思います。
しかし、それらの中でよいものをセレクトするだけのスキルが十分あるとはおもえず、本来の香味を十分に理解するには何年かの経験を要すると思います。
また、日本に比べ生豆、焙煎豆共に高く、小売りマーケットが伸びるには今少し時間がかかるでしょう。