パパ日記

ナチュラルの素晴らしさ

コトワのダンカンといい、イルガチェフェのウォテといいナチュラのクオリティがここまで高くなったのは驚きです。
といっても、堀口珈琲の購入しているナチュラルにいえることで、スペシャルティコーヒーといわれるものの中でも例外的といえるでしょう。

 

 

ナチュラルの豆の香味が、全体的によくなったとはいえ、まだまだ多くのナチュラルにはかすかな発酵や濁りがあります。しかし、この両者にはありません。
見事なクリーンさで、10年前、5年前に比べるとその進化には目を見張るものがあります。
一般的にモカブレンドに使用されるエチオピアのG-4に比べてみれば、その品質と香味の差は驚くべき違いがあることは多くの方が理解できるでしょう。

 

 

 

ナチュラルの精製は果肉のついたまま天日乾燥します。
果肉にはグルコース(ブドウ糖)とフルクトース(果糖)が含まれ、自然発酵の過程でグルコースの酸化生成物であるグルコン酸が生成されるようです。
グルコン酸の中には有機酸であるクエン酸や乳酸があり、脱穀後の生豆の有機酸の組成に変化をもたらすと考えられます。ナチュラルの精製で生豆にした場合は、、一般的には多くはクエン酸、キナ酸、リンゴ酸などに変わりますが、個別の豆で異なりますので厳密にはまだよくわかっていません。

 

 

 

優れた生産者は、その天日乾燥の方法(豆を均一に並べたり、撹拌したり、直射日光の時間制限をしたり、その直射を何らかの方法で緩和したりすること等)により、香味は大きく変わるであろうことを、ここ数年間試行錯誤をしてきたと思います。

 

 
その先進的な生産者がコトワのリカルドさんであり、又イルガチェフェの意欲的なコーヒー関係者であると思います。コトワのナチュラルの場合は、先日スイートといいましたが、果肉に含まれるグルコーが生豆にしたときにスクロース(蔗糖)に代わる率が多かったのではないかと推測しています。(よくわかれいませんが….。)
イルガチェフェのウォテの場合は、かなり華やかでベリー系の香味が強く出ていますが、それらがどのような理由によるかの解明にはまだまだ多くの時間がかかるでしょう。

 

 

しかし、このようなナチュラルのコーヒーを飲める時代になったことを素直に喜び、コーヒーの香味が大きく進化したという事実を多くの方に伝えたいと感じました。