パパ日記

ポートランド-4  果肉臭

果肉臭というのは、産地に行くとわかります。
チェリーは収穫してその日のうちに果肉除去します。
翌日ですと発酵し、生豆に果肉の臭いがついてしまいます。
果肉除去の現場では、このにおいを感じます。
(沖縄で収穫した豆を翌日東京にもって、生豆にしたことがありますが(活動日記のどこかにあります)この時は、1月で寒かったため、発酵が進まず果肉臭を感じませんでしたが。)

 

 

 

このにおいは、
チェーリーの脱穀が遅れた場合
完熟が行き過ぎた場合
乾式の乾燥不良
湿式の水槽にパーチメントをつけすぎた場合
など様々な工程で発生する可能性があり、正しい精製工程処理が必要となります。

 

 

上記の場合の果肉臭、発酵臭の違いを官能的に区分するのは意外に難しいと思います。堀口珈琲に送られてくるサンプルにはこのような不良品はありませんが、一般汎用品には混ざる可能性否定できません。

 

 

 

マイクロロースター「R」で飲んだコロンビア、「T」で飲んだコーヒーは、微細な果肉臭がありました。
これは、コーヒー関係者でもなかなかわからないレベルだと思います。
逆にフルーティと勘違いするような微細な感覚ですので、よいコーヒーと評価されることも多いと思われます。
しかし、基本の風味に忠実であれば、アフターハーベストのどこかに問題があると考えられます。
さらに、「C」のコールドブリューは、明らかな果肉臭で、日本のコーヒー会社の品管であれば一発退場のようなものでした。
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果肉を知らない一般消費者やコーヒー関係者は、冷たいので、これをジュースのように感じてしまう人もいるのかもしれません。

 

 

 

これは、ホンジュラスとコロンビアのPN(パルプドナチュラル)とエチオピアのブレンドで、浅く焙煎したようです。発酵の原因になりそうなコロンビアPNの豆を買いました。後で抽出して、味見をしてみます。