パパ日記

果肉臭

2年ほど現場を離れている間に、ウオッシュトの生産国でのナチュラルやパルプドナチュラルの精製にトライする風潮が顕著なようです。

 

 

各産地のテロワールや品種という基本のきより、わかりやすいナチュラルの風味で差別化しようとする悪い風潮が見られます。
パナマのナチュラルへのチャレンジあたりからその兆候は見られていましたが、本来ナチュラルはブラジル、エチオピア、イエメンなどの精製方法で、それら以外の産地は乾燥時期に雨季がかぶったり、そのノウハウが不足している中で行われている可能性が多く、果肉臭が付着しやすくなります。ポートランドで、このようなコーヒーを飲み、コーヒーの味が、ゆがめられていると愕然としました。
果肉臭はフルーツの風味ではなく、発酵臭などの異臭ではありません。
SCAJの展示会では輸入業者やロースターの懸念を多く聞きました。

 

 

コーヒーの精製の基本の風味、コーヒーのダメージの風味をわからない新たな世代が世界中に誕生しているのでしょうか?
「コーヒーはフルーツ」のという風潮の悪しき弊害が、このような現象になって表れているのかもしれません。
コーヒーの基本の酸の基本は、柑橘果実で、そこに他の果実の酸が加わるのであって、コーヒーの正しい風味をきちんと理解してほしいものです。