パパ日記

これまでの学会活動-1(2016)

卒業できる見込みとなりましたので、今までの活動を報告しておきます。

 

 
まだ初心者ですが、各コーヒー企業また他の食品企業の研究室、開発室のかた、香料会社や分析会社などの方々との名刺交換が多くなりました。

 

 

 

最近の研究は、3000万から4000万の分析機器を駆使する傾向が強く、世界中の研究機関が同じ土俵で研究できる時代になっています。
しかし、それらを使いこなすのも大変ですが、研究室での分析おたくは増加しています。
コーヒー業界においても、研究部門は国立大学を含む修士、博士課程の大学院卒が増加し、高学歴化は予想以上に進行しています。
しかし、分析はできるのですが、何を分析してどのような答えの予測をするかについては以外に難しいと考えます。結果から何を読み取るか?は能力が必要で、それはかなり難しでしょう。
それ以前に、研究テーマの新規性や独創性は生産現場がわからなければ生まれませんので、入社したからといって簡単に自分の研究テーマが見つかる訳ではなく、時間はかかるでしょう。

 

 
私などは、世界の潮流の分析機を使用することより、3年で結果の出そうなアナログの実験を選択しました。コーヒーの成分分析はすでに2000年以前に終わっていますので、いまさらと思う方がは多いとは思いますが、コーヒーの場合、生産履歴の曖昧な試料分析が多く、過去のデータが役立ちません。
また、分析目的が単純なことこそ、見落とされていることも多くみられます。
実験ですので、方法は教科書に書かれていますが、コーヒーの場合、どのようにすればよいかはまず書かれていませんので、その方法については試行錯誤しました。

 

 

 

 

さて、初めての発表は、入学初年度2016年9月、ASIC(国際コーヒー科学学会()での ポスター発表(中国・昆明)でした。入学して5ヶ月で発表できる状況下にはなかったのですが、何事も経験と参加しました。雲南省昆明は、コーヒーの生産地の雲南まで近距離で、またベトナム)やタイとも近い場所です。内陸部とはいえ、人口は700万人以上といわれる大都市です。

 

 

 

 

A0版ポスターの制作の方法もわからず、学生に手伝ってもらいパワポからポスター制作をしました。
この時期は、エクセルやパワーポイントが十分に使えるレベルではありませんでしたので、パソコンで苦労した時期です。

ただ、ポスターは持参せずとも、データを送ることで現地で掲載してくれました。
口頭発表の合間の決められた時間にポスター前にいて来場者に説明するという方法です。
フランスやコロンビアの研究所の方が寄ってくれました。
この年の日本からのポスター発表は、サントリー、森永乳業、UCC、当方などで、日本人の口頭発表はありませんでした。
日本の大学ではコーヒー研究はほとんどありませんし、大手各企業も学会に出席はしてもなかなか発表はしない傾向にあるようです。
写真 2016-11-15 018

 

 

中国は、あらゆる分野で研究には力を入れていますので論文提出量も日本よりははるかに多くなっています。そのためか,昆明のインターコンチネンタルホテルでの学会は盛況で、ポスターの数も200くらい?はあったでしょうか?発表会場も広く、映画館なみのスクリーンでした。写真 2016-11-14 021
アジア・アフリカ圏(インドネシア、インド、アフリカ)などの研究所の方の参加も多く盛大で、今年のポートランドの学会は貧弱に思えてしまいました。
経済力が、学会の規模に比例しているのでしょう。

 

 

 

会場のインターコンチネンタルホテルでは、朝、昼、晩とビッフェで食べ放題でしたが、飽きて街に食べにも行きました。
英語、日本語は全く通じず、タクシーに乗るのも必ず行き先をメモする必要がありました。
また入店しても、ビールさえ通じませんし、メニューは読めませんので、写真で判断するしかありませんでした。何が出てくるかなかなかスリリングでした。昆明は昆虫食も有名で食しました。

写真 2016-11-15 043 写真 2016-11-15 046

町にはコーヒー店も多くみられ、コーヒー市場の国際化は急速です。
数店入りましたが、そこそこのレベルでした。
一店のみケニアやイルガチェフェなどのハイエンドのスペシャルティを扱っている店を見つけましたので名のったところ、韓国系の経営者で、私の本の読者で緊張していました。

写真 2016-11-15 036 写真 2016-11-15 030

 

続く