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論文

2018年12月28日

25日に大学の授業は終了し、26日は食品科学研究室の学生35名の卒論発表があり、その後懇親会。4年生は、卒論作成に取り掛かるとともに管理栄養士の国家試験の受験勉強をしていきます。
内容はかなり広範囲で、難しく、私などは問題をほとんど解けません。

 

 

 

私は、年末年始は学位論文の作成にかかります。
あと1か月で提出となりますが、これまでの査読論文や学会発表のデータベースがありますので、何とかなるとは思います。ただし、学術論文の記述は、以前にも書きましたが一般書とは異なり、事実のみを書くことになります。

 

 

 

従来コーヒー業界で考えられてきたことの多くは裏付けがないため、書き方はとても難しくなります。
例えば、「脂質含有量は12g/100gから18g/100gといわれる」と書いた場合はその根拠を論文もしくは学術本で示さねばなりません。これは、古い論文にはありますので、例示単純です。
しかし、私から見れば、SPの生産・流通が顕著にみられる現時点では過去の論文データは、試料が曖昧過ぎて根拠は希薄と考えてしまいます。
過去の論文では、どこの生産国の標高何mの生産地域で、収穫からどのくらいの時期が経過して、その保管方法はどうだったのか?まではわかりません。

 

 

 

「同緯度であれば標高が高い生豆のほうが脂質含有量は多い」はそうでない場合もあり得るのでNGで、「多い傾向がある」と書けばよいとは思うのですが、この場合でも根拠を問われるでしょう。
「同じ生産地域で標高が高い生豆の方が脂質総量が多い傾向があり、官能評価も高い」は、根拠を示すとなると以外に大変です。標高、脂質量、官能評価の3つの相関は難しく、標高と官能評価のみの2つの相関であれば単純ですが、根拠が希薄なものになるでしょう。。
曖昧なことは書くことができないということになるのなら、手っ取り早い方法としては、自分で証明してしまう方がよいと考えます。

 

 

 

例えば、単純なことですが、生豆輸送時における梱包材質は何がよいか?
現状の業界内では官能評価で十分と思いますし、学会によってはそれでよい場合もあるでしょう。
しかし、より根拠を明確にするには、どのような観点からそれを検証するかが重要と考えます。
ブラジルなどでは、梱包材質は多様に実験され、保管場所、温度、湿度管理及び保存期間と官能評価などの相関からの検証は行われていますが、それらとケミカルデータの相関まではありませんので、何を分析すればよいのかが問われるでしょう。

 

 

 

そんな訳で、2年間は記述方法の境界線で試行錯誤しました。
結果からの考察は難しい面があり、「示唆された」、」「考えられた「」、「明らかとなった」など」の表現の間には大きな差があるわけです。
もともと、論理的な思考が苦手でしたので、いまだなれない面があります。

 

 

 

このように考えてみると、コーヒーがとても厄介なのは、他の嗜好飲料に比べあまりに多様な成分で構成され、それらが複雑に絡み合い風味を形成しているからだと思います。
さらに香りは、焙煎豆、生豆で1000種以上といわれますので、さらに厄介です。
コーヒーには酸の強さと量と質があり、他の嗜好品にはない脂質(例外はカカオ)があり、ワインにはないカフェインがあります。焙煎によるメイラード反応もあり、風味の本質をどこに見るか?は意外に難しい訳です。

よく、コーヒーの風味は、酸味と苦味と甘味といいますが、SCAの官能評価には苦味はなく、甘味は単純な定量評価です。

つづく

 

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