パパ日記

テロワール-3 テロワール≧品種?

学位論文を書いていて、気分転換でテロワールについて書いていたら、止まらなくなってしまい、グダグダ書いていてすみません。終わらないので、適当なところで止めますが今少しお付き合いください。

 

 

 

 

グロフィエの2003年は、あけるのが早すぎて、もったいないかな?などと考えてしまいます。

あと10年熟成させたいですが、私が生存しているかわかりませんのであけた方がよいでしょうね。
15年前に2万円弱くらいで購入したものです。2016年ビンテージは5万くらいに暴騰していますので2003年はかなり高いでしょうね。そもそも日本に在庫があるのかわかりません?

 

 

 

 

最近は、ブルゴーニュの著名生産者の日本入荷量が少なくなり、かつ価格が高くなり、購入本数制限もあり、入手がむずかしくなっています。
グロフィエもそうですが、今や、ジョルジュ・ド・ヴォギエとかジョルジュ・ルーミエとか、かつてのスーパースターのワインはレストランには見かけなくなりました。

 

 

 

 

よいワインは、価格が下がることはなく、現物の投資商品として有効ですが、寝かす必要があり、飲みたいという欲求に負けてしまうところに問題があります。酒を飲めない人にはよいかもしれません。

いま、彼らのワインを購入し、10年たてば確実に値上がりします。
ただし、入手ルートの確立が必要です。
(ネットで検索すれば価格はわかります。新しいものでも在庫は少ないでしょうし、
古いビンテージなどは見つからないでしょいう。)

 

 

 

 

 

ボルドーワインの60%は、中国に輸出されるという話も聞きますが(未確認)、
1級シャトーの瓶を上海の高級店でよく見ました。
しかし、ブルゴーニュの味はそんなに簡単に理解できるわけではありませんので、まだ飲み手は少ないかもしれません。
(このような言い方をすると、ボルドー派からは非難されるかもしれません。先般大手酒類メーカーの部長さんと言い争ったこともありましたので、再度ご一緒してワイン話でもしたいところです。)
とにかく、日本のデフレ下では、価格が高すぎるので、レストランでも簡単に手が出せなくなり、消費は減少し、日本以外の消費地に流れているかもしれません。

 

 

 

 

 

カリフォルニアのワイン産地ソノマなどでもPinotは植えられています。
ただしオレゴンは、別格でPinotの王国です。1年くらい住んでみたいですね。

日本では、オレゴンのPinotについては、輸入商社の取り扱いも少なく、日本では、あまり売られていません。あっても、古いビンテージのものはありませんので、本当の意味での実力を測るのは日本では困難です。
ソノマの「カレラ」などはたまに入荷しますが、本数はブルゴーニュより少なく見つけたら買っておいて、10年熟成させるほかありません。

 

 

 

 

 

2005年頃?「SIDEWAYS」という、中年男2人がナパのワイナリーを周り、行く先々で出会いがあるような話の映画がありました。(以前書いた記憶があります)
主人公はPino好きで、この映画以降アメリカでもPinoが認知され、売れたといわれています。
飛行機の中で見た記憶があり、アメリカ人もカベルネソービニヨンやメルローから抜け出したのか?
(このような言い方をすると米国人のPinotマニアから矢が飛んできそうです))
などと思いながら観ていました。
機会があればご覧ください。
この映画は、日本版でリメイク制作もされたはずです。

 

 

 

 

 

最近は、色の濃い、有機系の骨太のジンファンデルに人気があるのか?
先日いったカリフォルニアのワイン会ではこの品種のワインが多く見受けられました。

メルローもカベルネソービニヨンもジンファンデルも濃厚ですので、対極にPinotがあるはずなのですが、これも同じように濃すぎでした。
Pinotの特徴でもあるデリケートな酸味をマスキングしてしまいます。

 

 

 

 

 

例えば、7番のコーヒーは、焙煎の深いフレンチトーストですが、味の特徴は苦味よりも濃縮感にあります。このコーヒーには、脂質量および総酸量が必要で、それらが生み出さす濃縮感の中には、酸味や旨味があり、そのバランスが味わい深い旨味を醸し出しています。
焙煎が深いだけ、濃いだけではだめで、全体の風味の中にバランスが必要になります。
別なたとえでいえば、Pinotはよいティピカ種に近いものがあります。
優しく、繊細な酸、中程度のボディ感、何よりもきれいな味わい。
残念ながら、きれいなティピカもなくなりつつありますが、ティピカ以外にも標高の高い産地のコーヒーにはこのような繊細さのあるコーヒーが見受けられます。

 

 

 

 

 

 

ティピカでなくとも、コスタリカの優れたマイクロミルのコーヒーにこのような繊細さが見られます。
やはりテロワールがよいのだと思います。
私は、テロワール主義者であると同時に品種主義者ですので、テロワールと品種のどちらに風味の有意性があるのか?とかに関心が付きません。
テロワール≧品種 品種≧テロワール

 

 

 

 

 

品種間に成分や風味の有意差はあるのか?
高標高が風味に対し有意差があるのか?
とかテロワールをベースとした研究は無限に広がりますが、難しいでしょうね。

高度な分析機器を使いこなせれば、アプローチはできるかもしれませんが、解析できるかは難しそうです。
品種の遺伝子をプールし、その遺伝特性から、品種を特定して、ケミカルデータとの相関を見ていくなども面白いかもしれませんが私には荷が重すぎますね。

 

 

 

 

コンビニコーヒーと堀口珈琲の品質の違いでしたら、欠点豆評価、官能的評価及び理化学的評価で簡単に答えがでますが…….。

 

 

 

 

バルバレスコ20190220_182828

2000 年のバルバレスコ(BARBARESCO)あけました。
とてもまろやかで、いいバレバルスコ(イタリア)です。
ネッビオーロ種(イタリア)やピノノワール種(フランス)に共通したアミノ酸を感じます。

その意味では、熟成した場合は、品種≧テロワールということになるのでしょうか?