パパ日記

ブラジル・カショエイラ

昨年も使用しましたが、ことしも入港しました。

その昔、たまに使用した農園ですが、
ブラジルにも堀口のパートナーが数農園ありますので 最近の使用はスポットで少量です。

今回のロットは昨年のSCAJの展示会で行われたBSCA主催のカッピングで選んだものです。
50種以上カッピングした中で最も素晴らしい香味でしたのでその場で即決で購入しました。
もともとこの農園は、ナチュラルのいい豆を作る農園ですが、とりわけこのロットは素晴らしく、
ナチュラルのフルボディがシティでも十分に楽しめます。
典型的なチョコレートフレーバーで、このレベルの豆が250袋あればすべて即決で購入します。

しかし、そうはなかなか行かないで、20袋前後のロットですのでここまでいいので、これを10倍にすると
品質や香味は落ちるでしょう。

ブラジルはナチュラルに最も価値があるというのが私の考え方なのですが
どうしても欠点豆の混入が多く、また手をかけた精製も少なく、いいナチュラルを探すことは砂の中から
ダイヤを見つけるくらい難しいものです。
しかし、まれに素晴らしいナチュラルに遭遇するとブラジルの良さを再確認し、ああやはり
ブラジルを見捨ててはだめだと反省します。
だったら作ってもらえばいいのではと 思うのですが
1コンテナ分を丁寧に、時間をかけ作ることは難しく、また価格も跳ね上がります。
最高品質のナチュラルを日本のマーケットである程度の量を販売できるトレーダーはないでしょう。
ですから堀口珈琲では、マカウバ・デ・シーマ農園のグラウシオにブルボンを植えてもらいナチュラルを
作ってもらっていますし、バイーアでもナチュラルを作ってもらっていますので、いずれ機会があればお試しください。しかし、まだまだ納得していない状態ですので、年数をかけ堀口珈琲の求める完成品に近づけて
行きたいと思っています。
私は、伝統的な製法の中で最良の香味を求めるロマンティストですので、20年間もあきらめずに
ナチュラルの最高峰を求め続けています。
数年に一度体験するような素晴らしい香味が尾をひき、それを求め続けるという旅に出てしまうわけです。今回のロットはその意味で、素晴らしいもので、一つの典型だと思います。
いずれ販売しますので、ブラジルの素晴らしい香味の一つとお考えいただければと思います。
次回はタンザニアについて