2013年6月27日
No8のブレンドより、やや酸がへり苦みが舌に残ります。
このローストでも酸が残るのですから、すごい生豆の力を感じますね。
コーヒーは酸と苦みを基準とした香味のように思われますが、苦みは非常に難しい香味です。
人間の味覚は毒を判別するために苦みを識別する本能をもっているのだと思います。
コーヒーは苦みを感じる独特の飲料です。
この苦みの感覚は、味覚の発展とともに進化してきました。
日本人の味覚は、春の味としてこの苦みとうまく付き合い、その良さを認識してきています。
フキノトウ、菜の花、タケノコ、ウド、ワラビ
さんまのわた、アユ、(究極はフグのキモ)など独特な文化を形成しています。
大人の味といってもいいかもしれません。
やや渋みを伴う場合もありますね。
コーヒーでは、苦みはあまりいい香味とはとられられないことも多くありますので、
苦みにもいい苦みと、悪い苦みと区分しておくのがいいでしょう。
一般的には、コーヒーの初心者や20年前の飲用経験のない時代はこの苦みに対処するため
砂糖やミルクを多く使用しました。今でのコーヒー入門者はコーヒーを苦いといいカフェラテなどを
しかし、味覚が開発され慣れてくると、砂糖の使用量がへり、ミルクも使用しなくなる傾向もあります。つまりコーヒーの場合、苦みに対する嗜好性は増していくように思います。
ではいい苦みとよくない苦みは何でしょう?
よくない苦みは、ローストにおける焦げた苦み、煙りを多くかぶった煙り臭などで、
いい苦みは柔らかでなめらかな苦みということができるでしょう。
一般的には、コーヒーを深く炒るとベークド、スモーキーになります。
これには2つの理由があります。
1.生豆に力がないこと
2.焙煎機にその対応能力がないかローストスキルがないこと
そこでその対応として堀口珈琲は、1990年の開業時から
1.寒暖の差がある産地で酸とコクの内包した生豆を探し使用してきた
2.焙煎機を改良したり、ローストのスキルをアップしてきた
ことで素晴らしい香味の深いローストのコーヒーを作ってきたわけです。
サマーブレンドは、No8よりアフターにかすかに苦みが残りますが、刺激的ないやな苦みではありません。日本人が自然の中で見出してきた春の苦みの延長の香味だと思います。
コーヒーの嗜好性は、浅い紅茶のような色のコーヒーの香味から、ビターチョコレートのような色のコーヒーの香味に移行していくというのが私の考え方です。
もちろんさまざまなロースト度合いでの、優れた香味はありますが、
苦みの表現はだれにでも作ることのできない奥深いコーヒー香味の本質を内包している訳です。
*なお、コーヒーを客観的に評価する場合、苦みは評価項目にはない場合が多く見られます。
サンプルローストがミディアムからハイローストですので、酸とコクで評価します。
但し、この評価の中で、優れたカッパーであればどの程度深いロースト(苦み)が可能かを判断できます。
2013年4月6日
いちご大好き人間としては
毎日でも食べます。もうそろそろ収穫も終わりになりますね。
北海道のものが少し入るようになり、米国産に切り替わっていきます。
したがって HORIGUCHI CAKESでは いちごシーズン終了とともに
いちごのショートケーキはなくなっていきます。
今は「スノーホワイト」というオリジナルショートケーキを作っています。
生クリームにホワイトチョコを入れたもので他店のショートとは異なりますので
今のうちにおためしあれ。
これは私が映画「スノーホワイト」を見た後だったので、こんな名前にしてしまいました。
(それにしても白雪姫がジャンヌダルクのようになってしまい驚きました。魔女は魅力的でしたね。)
いちごは一般的には、やや高めですがやはりあまおうなどが甘く、
他にも高級品種は多くあるのですが一粒500円となると買うのには勇気がいりますね。
以前HOROGUCHI CAKESは高野さんのいいちごを使用していましたが
このいちごは あまたのいちごと甘みが根本的に異なりハニー系です。
ブラインドで食べても簡単にわかるくらい日本の多種のいちごとは味が異なります。
(とてもシャンパンに合います)
こんなところに、パフェやケーキのこだわりが隠されています。
残念ですが、仕入れルートがなくなり今は使用していませんが、
ケーキの質は落ちていませんのでお試しください。
何でこんなことを書くかといえば
昨日は某有名ケーキ店のケーキを試食しましたが、悲惨なものとなっていました。
品質を維持しなければとわが身を引き締めなければなりませんね。
私はケーキは大好きで日本のフランス菓子の創生期の第一世代のパティシエのケーキから試食しています。もう35年以上になりますので最高峰の味はわかっているつもりです。
HORIGUCHI CAKESは、専門ケーキ屋ではありませんので
そこまでの味は求めていませんが、それでもオリジナリティは持ちたいと思っています。
隠された一ひねりや二ひねりを理解していただければ、幸いです。
(他と何か違うと感じていただければ食べてとしての上級者だとは思います。)
さていちごの話に戻りますが
いちごは「甘みと酸味のバランス」で大きな味に違いがあり、これは果実全般に通じ
コーヒーにも通じます。
日本での果実はより甘い方向に行き過ぎていると感じています。
リンゴ、ブドウ、ミカンなどすべてがそうですね。
デリケートな酸と甘み
こんな感覚のコーヒーは何かというと、ティピカ系の品種になるように思います。
しかし、ティピカらしい本質的な香味のはなかなか巡り会えないのも事実です。
しかし、しかし、あきらめずに追い求めてもいます。
PNGの特別な豆、先日まで販売したペルー、これからン入港するコロンビア、
ベルリナGRなどは素晴らしいティピカです。
ハワイコナももちろんいいですがベリーボーラーにやられましたので回復には少し時間が
かかるかもしれません。残念ながらブルーマウンテンは問題が多いですね。
2013年4月4日
これから商談で外出します。
日本橋三越のイベントは無事終了しました。
ご来店の皆様 ありがとうございました。
土曜に4時間抽出をしました。NO9に衝撃を受けた方が何人かいました。
堀口珈琲では一番ローストが深いブレンドです。
焦げや煙の味が抑えられたイタリアンローストです。
一般の焙煎機ですと煎じ薬のように苦いだけになってしまいます。
2013年4月4日
パパの活動日記の中の「検索」で 「ブレンド」で検索してみてください。
過去記述したものを見れます。
生産地の優れたテロワールの豆を一貫して探しつつ、この領域にエネルギーを
かけてきたことが少しは理解していただけると思います。
生豆の世界は過去大きく変遷しています
もちろん下記のそれぞれが現在進行形です
1.生産国の輸出規格があたりまえの時代
2.輸出会社などが独自に農園や農協の豆を混ぜプレミアム商品を作った時代
3.単一農園等トレサビリティが明確な生豆が流通する時代
4.単一農園などの生豆を使用し、ロースターがより明確な香味を創造する時代
先進的なロースターは、この領域に向かうと考えられますが…
まだ世界の消費国コーヒー業界は各生産国の地域の香味さえ十分には理解できていない状態ともいえますのでこの作業は簡単ではないでしょう。
しかし、少なくとも堀口珈琲は、すぐれたテロワールの農園の生豆を購入し、販売する一方で
ブレンドでも香味の表現の可能性を探りたいと考えています。
ブレンドの作り方も、一般的な従来の方法とは根本的に変わることになります。
ブレンド1から9までは、生豆の品質、焙煎機の性能、焙煎の技術と感性が問われます。
スペシャルティコーヒーの膨大なカッピングの経験、高度なカッピングスキルも問われます。
最近は控えめ、かつ遠慮して発言していましたので、少しづつ本音を….。
2013年4月3日
堀口珈琲は10年以上前から、世界中の多くのトレーダー、ロースターに先駆け、
単一農園の生豆を求めてきました。
たった10年ちょっと前の話ですが、このことを理解できるエクスポーターやトレーダーは世界中にほとんどいませんでした。
したがって、「10年間継続して買います」というリスクのあるスタンスで、世界中の農園を独自に開拓してきました。
当時パートナーシップという考え方を実践した世界でも数少ない会社です。
価格が高くとも、買い続けましたので、高品質生豆のバイヤーとしては世界でも極めて珍しい会社だと思います。
こうして2000年代は、世界中の農園の豆を片っ端からカッピングし、生産地の固有の香味を確認し、かつ購入してきたわけです。
堀口珈琲はスペシャルティコーヒーの先駆的役割を果たし、10年以上の長い旅をしてきました。
こうして、世界中の生産地の香味がある程度理解できるようになりました。
もちろん、まだまだ未知の領域はありますが…….。
堀口コーヒーにとって2000年代は単一農園の開発の時代でした。
多くのエクスポーターから「あなたのように単一農園の豆を欲しがる人は初めてだ」といわれ続けながらも、道を切り開いてきました。
年間100以上の農園、農協の生豆を購入している世界でも稀有な会社です。
しかし、今では、入荷量は少ないもののスペシャルティコーヒーを多くのトレーダーが扱うようになり、単一農園の豆を誰でも簡単に入手できる時代になりました。
もちろんスペシャルティこーひーといってもピンキリで、すでに2極化していますが….。
だれもが同じ単一農園の豆を販売する。
そこでの差別化はローストのみでしかありません。
さらなる創造的な作業は、どの農園の豆をブレンドし、どのような新しい香味を生み出すか?ということになるでしょう。
ブレンドにより、店の自主性や差別化をはかることができるでしょう。
単純に単一農園の豆のみを販売する時代から 新しいブレンドの時代に移行するべきというのが堀口珈琲の考え方です。
単一農園の豆を並べてコーヒーを売ることは、もはや初心者でも、だれでもできます。
しかし、その香味の本質を理解し、高いローストの技術で新しい香味を表現するのは簡単ではありません。
長い経験と高いカッピングスキルが問われます。
2010年代は優れた生豆の香味を さらに発展させる必要があると考えています。
くどいようですが、それがブレンドです。
私は20年以上前からブレンドを作り続けてきました。
10年以上前は、選択できる生豆が少なく、ブレンドに限界がありましたが、
今は、最高峰の優れた生豆を駆使し、ブレンドを作れる環境にありますので、
ロースターとしては最も楽しく、独創的なことができるいい時代になったと感じています。
これまで23年間、多くのブレンドを作ってきました。
今 その長い歴史の答えが9種のブレンドに反映されています。
これは、世界中のコーヒー会社がまだ取り組んでいない未知の領域の世界だと思います。
簡単にはマネはできないでしょう。
2013年4月2日
世田谷店の新しい看板とロゴ。ただ今準備中です。
パッケージも一新し、皆様のご来店をお待ち申し上げます。
2013年4月1日
3/31 狛江店にて撮影
かなり時間がかかり途中でセミナーハウスへ。
センサリートレーニングのあと日本橋三越へ。
2013年3月30日
本日13:00から15:00まで
日本橋三越B1の売り場にいますので
お越しください。
2013年3月28日
本館 地下1階です。
コーヒー豆売り場と5席の喫茶スペースがあります。
2013年3月27日
今日から7日間
4/2まで 日本橋三越地下1階でコーヒー豆を販売します。
コーヒーを飲むスペースもありますので、皆様のご来店をお待ちしています。
昨晩、売り場準備中の写真。遅くまで搬入や設営がかかったようです。
日本橋三越の地下売り場はさまざまな店が入っていて、楽しめますよ。
世田谷店1階はこの期間中にリニューアルします。
喫茶は休みますが2階で豆を販売します。