パパ日記

マンデリン

manderinn.jpg
輸出会社のオーナーからプレゼントされたインドネシアの黒檀の彫刻

マンデリンが入港しましたので4月から販売できそうです。
マンデリンは開店当時からこのリントン・マンデリンを使っています。
当時生豆の価格は、通常のマンデリン・グレードワン(G-1)の3倍していましたので極めて特殊な豆でした。
在来系の品種で、多くがカチモール種のG-1とは根本的に香味が異なります。
 
マンデリンの大部分は小農家が栽培し、ブローカーが買い集めそれを輸出会社などに売ります。したがって、栽培農家が特定できないのが当たり前の世界でした。またそこまで求めるとレーダーやロースターもいませんでした。

しかし、私はこの農家の特定にこだわりました。
数年前に小農家を特定するミッションを組み、当社使用の豆が樹齢70年の樹を含む在来種であり、主には40農家が栽培しているものと始めて特定できました。

また、精製の工程においても、香味がぶれないようメダンまでウエットパーチメントを運び、乾燥、脱穀しています。
さらには、輸出会社では、ハンドピック工程を厳密に行い、他のマンデリンと根本的な差別化を図っています。
20年間、同じ品質、香味を維持できている最高峰のマンデリンといえます。

このマンデリンをフレンチローストにし販売してきました。
繊維質がやわらかく、焦げのないフレンチローストを作るのが難しい豆で、この点でも他との差別化を図っています。
このフレンチローストの香味がマンデリンの本質と考えていますのでぜひお試しください。

*マンデリンの精製は、各農家が果肉を除去し、半日もしくは1日乾燥させ(乾燥が不十分な状態)、さらに脱穀業者がパーチメントを除去し、水分値の高い状態の生豆を天日乾燥します。基本的には乾燥場が少なく、ドライヤー設備がないためこのような方法がとられています。しかし、この過程でマンデリンの独特な風味が生まれてもいます。

*いいマンデリンにはしっかりとした果実の酸があり、ハイローストやシティローストでも香味を堪能できます。しかし、マンデリンの香味の本質は深くローストしたときに現れ、深いコクがベルベットのような舌触りをもたらします。

*当社では20年間フレンチローストを販売してきています。
香味は複雑で、植物やハーブの香味もあり、熱帯の森の中を散策しているような雰囲気を醸し出します。状態によってはワイン用語のレザーのような香味、トロピカルのフルーツの香味もあり、極めて複雑です。ケニアフレーバーとも少しかぶるところもあります。
SCAAのカップ基準で90点を越える可能性を秘めたコーヒーといえます。