パパ日記

気候変動によるヒトとコーヒーへの影響-4 エチオピア

Environment & Coffee Forest Forum
Coffee Farming and Climate Change in Ethiopia 2017


図は、エチオピアの気候変化を示しています。 
10年で0.28度の気温上昇がみられ、40年で約1.3度上昇しています(赤のライン)。また、降雨量は年々減少しています(ブルーのライン)。 

このような状況下で、

気象観測用のネットワークを構築し、急速な変化のある地区を見つけていく
新しいコーヒー産地を見つけ、土壌との適合性、自然保護、インフラの整備など
森林減少率の高い地域の森林保全が重要
ha当たりの収穫量のための農学や加工について研究
収穫ができなくなった時の農民への保護と支払う価格の引き上げ
マルティング、灌漑、剪定など絵の投資の促進
などを検討すべきとしている。

エチオピアは、アラビカ種の原産地で多くの野生種を含む品種が混在愛宛ています。したがって品種で区分するよりは、生産地区で見た方がよさそうです。

これまでは、イルガチェフェ地区のコーヒーの風味がよく、SPの代名詞のようになり、日本を初め世界的にも多く流通しています。

しかし、イルガチェフェ以外にも多くの高品質の豆が生産されています。
エチオピアは、まず地域(REGION)に区分され、それらはOROMIA、SIDAMA、SN,N,anddp( 南部諸民族州 :Southern Nations, Nationalities, and Peoples Region)など堀口珈琲のいくつかの豆が販売されてきています。
REGIONはさらにGuji、Gedio、Jimma などのZoneに区分され、 さらにWoredaという小さな地区というかエリアに区分されます。


このようなことが、明らかになったのは、比較的最近のことで、エチオピアの行政区は長い間謎でした。
REGION>Zone>Woredaと細分化されていきます。 エチオピアの地域は行政上70前後のZone( 第2レベルの区画 )に分割されています。

現在販売中の「ウォルカ」は、南部諸民族州REGION>ゲデオZone> ゲデブWoreda> ウォルカ地区ステーション>ハロ・ハディ集落 とさらに細かくなっています。
ここまで細かな生産履歴を明記しているのは極めてまれな事例といえます。


例えば、2019-20クロップでは
SN,N,andP >Gedio>Gedeb(Washed)は、かろやかな甘い果実味、オレンジ、白ブドウ、やさしい風味で47/50(SCA94点)
OROMIA> Jimma > Gera (Washed)は,、やさしい果実感、甘く長い余韻が持続し46/50 (SCA92点)
をつけています。 前者は堀口珈琲研究所での10点評価のスコアで(  )内は堀口個人のSCAの官能評価スコア。

多様な新しい風味のエチオピアのコーヒーが飲めるようになった現在、気候変動による影響が少ないことを祈ります。