コーヒーセミナー https://reserva.be/coffeeseminar
8月セミナーは、抽出初級があと2名、テースティング初級があと1名の枠があります。
20年の歴史あるイタリアンというかナポリピザの店ですが初めて。
まだまだ、知らない店が多くあります。
暑いのでビールくらい飲みたいですが、どの店も禁酒です。
東京にイタリアンは何店あるのでしょうか?蕎麦屋よりは多いはずです。
焙煎過程で150度あたりからメイラード反応により芳香化合物に変化する主な成分は、遊離糖(ブドウ糖・果糖などの単糖類、ショ糖などの二糖類)、アミノ酸、クロロゲン酸などです。
生豆のショ糖量は、SP(スペシャルティコーヒー)で7~8%、CO(コマーシャルコーヒー)で6~7%程度です。ショ糖は、ミディアムローストあたりで96%程度減少し、甘い香り成分となります。アミノ酸は97%程度減少し、アスパラギン酸とアラニンが多くを占めるようになります。
クロロゲン酸は、165度前後でキナ酸とカフェ酸に分解されます。またそれ以前に、クエン酸やリンゴ酸が水分減少とともに増加し、熱分解と共に減少していきます。この過程における化学変化と風味の官能評価の相関性研究はみられないというか、すっきりしないというか、よくわかりません。
最終的には、焙煎後のショ糖の変化、アミノ酸の組成、有機酸の組成などから総合的に風味を推測するしかありませんが、多くの分析が必要で根気と時間が必要ですので、世界中で誰もやっていないでしょう。
このメイラード反応などの化学変化に影響を与える生豆の代謝には、NaturalやWashedの精製過程で微生物(酵母など)の影響を受けている可能性が高いと考えられます。
テロワールと品種と精製方法が風味に大きな影響を与えますが、さらに酵母などによるアルコール及び乳酸発酵なども大きな影響をあたえますので、コーヒーの風味研究は厄介です。
これまでの実験では、SPはCOより総酸量、脂質量、ショ糖量は多く、酸味が強く、コクがあり、甘味があることはわかっています。また、酸価が小さければ、生豆の劣化も少なく、クリーンな風味であるといえます。
グラフは、エチオピア・イルガチェフェ産のコーヒーです。Acidity(pH)、Body(lipid)、Clean(acid value)、Sweetness(scrose)の理化学的な分析数値を数値化したものです。SPは、COより理化学的数値がよく、味がよいことが明らかです。理化学的な数値と官能評価はおおむね相関がとれています。
当該試料のSP同士を比較した場合には、酸価以外の数値に有意差はみられませんが、エチオピア・イルガチェフ産のSPの風味パターンがかなり近いといえます。