パパ日記

コーヒー生豆の賞味期限 7 最終まとめ

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生豆が日本に入着してからの風味の変化は、収穫、精製のプロセス、梱包材、コンテナ、保管方法など、さまざまな要因により変動します。

精製ではNatural、Washed、乾燥は天日(コンクリート、レンガ、棚、日陰など)、ドライヤー(温度と時間)の影響を受け、それらは官能評価における「濁り感、枯れた草の味、藁の味」などにより判断できる可能性があります。

それらの経時変化による風味の違いについては、生豆を扱う商社やロースターの一部の関係者は理解していますが、多くのコーヒー関係者や、消費者に分かりにくいといえます。

 

堀口珈琲研究所のコーヒーセミナー「テイスティング初級」では、NCと鮮度劣化したPCの風味差もテイスティングします。

風味の差異はクリーンさと濁り感となります。
鮮度の落ちた風味は、昨日書いたように「枯れた草の風味がでて、クリーンさが低下」といえます。
この鮮度劣化したコーヒーは、飲めないわけではありませんので市場で流通している事例は多々あります。
特に、端境期には多く見られます。

 

図は、ケニアのキリニャガ産のファクトリーの豆を味覚センサーにかけた結果です。
4年経過したパーストクロップ(PC)は、酸味の低下が著しく、渋味の増加が見られます。

 

この生豆の賞味期限は、酸価の値が重要です。
酸価は、成分分析が必要で、産地や、実運用の難しさはあります。
しかし、SCA方式の官能評価との間には高い相関性がありますので、適切な官能評価ができれば賞味期限は明らかになります。また、この酸価は、COなどの場合は、輸出前のサンプルの酸価データで、購入判断には有用と考えます。

最後に、
一般的な傾向ですが、生豆の鮮度保持の長い生豆には以下の傾向がみられます。

ケニア>タンザニア
コスタリカのマイクロミル>エルサルバドル、アンティグアなどを除くグァテマラ
コロンビアの南部産>コロンビアの北部産
ブラジルのナチュラル>ブラジルセミウォシュド
カトゥーラ、ブルボン種>ティピカ種

 

またSPとCOではかなり大きな違いが見られ、SPは、COより賞味期限が長いといえます。
COの場合は、入港時点で酸価が高い傾向が見られます。
主には急激な乾燥、現地の保管状態の不備、麻袋でドライコンテナでの輸送など様々な要因が考えられます。

 

COは、多くの場合大量消費される商品ですので、半年∼1年と常温倉庫で保管されるものは少ない傾向にありますが、半年から1年近く常温倉庫で保管されたものは酸価が6~8以上になり、風味のダメージをすぐに感知することができます。
したがって入港後速やかに使用するのがよいでしょう。
ただ、このような商品は、市場で意外に多く流通していますので、官能的に認識できるテースティングスキルが重要です。

 

細かなデータについては、下記論文を参照ください。

「コーヒー生豆の流通過程における梱包,輸送,保管方法の違 いが品質変化に及ぼす影響」(堀口 俊英)
2010928180.pdf (affrc.go.jp)