パパ日記

スペシャルティコーヒーセミナー SCA方式 

https://reserva.be/coffeeseminar

11月のコーヒーセミナー
11月7日コーヒー抽出セミナー・初級は、1名の空き、11月6日コーヒーテイスティングセミナー・初級は、2名の空き。
コーヒーテイスティング・中級は、11月28日のAMのみ1名の空きです。

2015年まで成城学園のセミナーハウスで行っていたコーヒーセミナーは、大学院入学で中断し、その後は参加者に
論文関連の官能評価でお手伝いをしていただきました。

約3~4年程中断していましたので、Googleの検索エンジンの上位の位置から、セミナー案内がなくなりましたが、
その後、徐々に復活しつつあり、「コーヒーセミナー」の検索で1ページ目に来るまでに戻りました。

但し、コーヒー関連セミナーの広告があまりに多くなりました。
以前はこんなに広告が多くなかったのですが、セミナーも戦国時代というか、競争が増していますね。

堀口珈琲研究所のセミナーは、20年の歴史があり、他とは「似て非なるもの」と自負していますので、
一度してみご参加みてください。

コーヒー豆の販売が、CO(commercial:汎用品)市場では、ディスカウント競争になり、
SP(specialty coffee)市場でも情報が氾濫し、SPそのものが曖昧になっています。

2010年以降、SPに品質は向上し、新たな産地も増え、SPの発展の歴史の中で品質を見ていく必要があります。
そうすると、SPの品質が3極化していることが理解できます。

 

現在流通しているコーヒーの大まかな概要は以下の通りです。

1.ICO加盟国のコーヒー生産量は、165.053:輸出量131.694(1000袋・1袋60kg:ICO 2019)
2.コーヒーの生産量比率は、アラビカ種6:カネフォーラ種(ロブスタ種)4(ICOなど)
3.日本の輸入コーヒー輸入量は、生豆換算で7.321.300袋(60kg換算:全日本コーヒー協会)
4.日本のコーヒー輸入は、生豆89.2%:焙煎豆2.0%、インスタント6.3%、コーヒーエキス2.5%(生豆換算・全日本コーヒー協会)
5.日本生豆流通比率は、SP12%:その他88%(SCAJ調査)
6.日本の生豆流通構造SP10%:CO27%:ブラジル28%:ロブスタ種35%(SPをSCAJ調査数値にした場合の堀口の推測値)
7.日本のSP流通構成は、SP5%以下(SCA方式80点以上とした場合の堀口の推測値)
8.日本流通のSPの流通比率は、SPトップ1%以下(SCA90 点以上):SPハイ5%以下(SCA85点以上):SPスタンダード 94%以上(堀口の個人的推測)
9.日本での焙煎豆の流通構成は、レギュラー(家庭+業務用)3:工業用製品2:インスタント1(2018・堀口調べ)

注意事項
*アラビカ種とカネフォーラ種の比率は毎年変動しますが、カネフォーラの比率は増加傾向にあります。
*インスタントは輸入もあれば国内生産もあります。コーヒーエキスはBrix20 程度に濃縮されたもので輸入も国産もあり、主に工     業用製品(ペットボトル、缶コーヒーなど)に使用されます。

*7~8については堀口の極私的見解で、明確な根拠があるわけではありませので扱いには十分配慮してください。
SCAJ調査のSP%は、輸入商社及びロースターの聞き取り調査による結果で、SPであるかの基準は回答者の判断にゆだねられています。しかし、大規模な調査ですので、国内外向けの数値として利用できます。
私は、SCAJの理事ですので、このデータを紹介しています。
但し、実務者として見た場合、輸入量に対してSPの比率は、生豆の輸出時のFOB価格からみた場合、およびSCA方式による官能評価80点以上という観点からみた場合の2点から多いと感じます。
そこで、極私的見解として、日本流通のSPについては、①自家焙煎店の店舗数と年間使用量および自家焙煎店以外の使用量、②レギュラーコーヒーの家庭向け使用量、③SCA方式で80点以上のコーヒー、④国内流通価格、⑤日本の生豆輸入量に対する比率という観点から推測した大まかな数値で、明確な根拠はありません。

ここで一番重要になるのは、SPとは何?ということです。

この概念そのものはSCAAが生み出した概念で、2003年頃か運用された、生豆のグレーディング①生豆鑑定、②官能評価によります。欠点豆の数が少なく、官能評価で80点以上、トレサビリティが明らかになり、風味に生産地の特性が見られるものです。

さらには、以下の論文をGoogleで検索してください。SPとCOの違いについて検証しています。

論文:「有機酸と脂質の含有量および脂質の劣化はスペシャルティコーヒーの品質に影響を及ぼす」(堀口俊英)
日本食品保蔵科学会 2018