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堀口珈琲研究所のコーヒーセミナー
ルワンダ産のコーヒーは、国の経済を支える主要産業で、外国為替収入と農村経済の収益化に大きく貢献しています。現在、約40万の小規模農家が、アラビカ種のブルボンn亜種を42,000haで栽培し、年間267,000から420,000bags生産しています。
今回のテイスティング試料は、CEPAR(Coffee Exporters and Processors Association of Rwanda:ルワンダの34コーヒー輸出業者)などにより2021年10月に開催されたオークションロットの中からWashedをセレクトしました。
個人的見解ですが、ルワンダ産の優れたブルボン種(ブルボン種系)は、グァテマラ産のブルボン種に通じるものがあるというのが過去20年間ルワンダ産のコーヒーを飲んできた印象です。
グァテマラ産のブルボン種の基本形の風味は、アンティグア産に代表され、柑橘系の酸としっかりしたコクの風味特性があります。
それ以外にもウエウエテナンゴ産などの一部の農園にもブルボン種はみられますが、やや風味が穏やかになります。また、2010年以降は、ブルボン種以外のカトゥーラ種などが混在している事例が多くなり、やや風味が重く、クリーンさに欠けるものが多くみられます。
グァテマラの純粋なブルボン種の風味をきちんと維持できている農園は少なくなり、ブルボン種そのものの風味もわかりにくくなっています。
ルワンダ産のブルボン種は、アンティグア産ほどの酸やコクはありませんが、柔らかな酸味と穏やかなコクがあります。今回のサンプルは、やさしく、品な印象でした。
オークションロットのWashedのScoreは,85点~86点程度でしたので、妥当な評価点がついていると思います。
但し、個人的なSCA方式評価では、やや点数が下がります。
全体として85点を超えるものは多くはないと考えられますが、ブルボン種の減少する中、貴重な産地といえます。
味覚センサーとSCA方式によるオークションジャッジの評価点の相関係数は、r=0.8138
味覚センサーとテイスティング会中級編16名による10点法による評価の相関係数は、r=0.6275
SCA方式によるジャッジによるスコアと10点法によるテイスティング中級編の16名のスコアの相関性は、r=0.7821とそれぞれ相関性が見られます。
すみません、グラフがうまくアップできません。
CEPAR – Coffee Exporters and Processors Association of Rwanda
堀口俊英(ほりぐちとしひで)/2002 年堀口珈琲研究所設立/2019年東京農業大学・環境共生学博士課程卒業