パパ日記

11月テイスティング中級 エクアドルの結果その1

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コーヒーセミナー

11月のテーイスティング中級編は「エクアドル」を行いました。

表は、2021年11月25日のTazadoradaオークションロットです。
エクアドルコーヒー輸出業者協会(ANECAFÉ)(Asociación Nacional de Exportadores de Café del Ecuador)が主催する品評会です。

ターサ・ドラーダは2007年に始まり、アラビカ種(Taza Dorada Arábigo)部門は、2021年で15回目の開催となります。ファインロブのオークションもあります。

高品質のSPに比べ酸、コクは、やや弱めですが、香りは高く、非常にソフトでやさしい風味です。
これらの風味は、他の生産国には見られない特徴で、高い評価をすべきと考えます。
但し、ゲイシャ種には、パナマの優れたゲイシャの華やかさはありません。

エクアドルでゲイシャ種を作るより、Sidora種のよい風味を追求したほうがよいと感じます。
シドラ種には、ティピカ、ブルボン種系の風味とはやや異なり独特な風味があります。
また、個人的には標高の高い地区のカトゥーラ種の方が香り高く、ポテンシャルはよいと感じました。

SCAと表記してあるものは、オークションジャッジのスコアで、10点はテースティング中級セミナー参加者16名の平均点と私の点数を加味してあります。

オークションロットの点数は、やや高めになる傾向があり個人的にはSCA方式基準で85点前後だと思います。
オークションSCA方式点数と中級編の50点満点の10点方式の点数の間には、r=0.8214の相関性がみられます。

しかし、WashedとNaturalを一緒の味覚センサー数値とテーイスティング点数の結果の相関を見ると、バラつきがみられ、オークションスコアとの間にはr=2478,10点法との間にはr=0.2871と相関性はみられませんでした。

これは、Naturalの評価基準が曖昧なことによる可能性が高く、Washed とNaturalを別々に見れは、表のように味覚センサーと点数の相関性は高くなります。

但し、NaturalのSCAスコアと味覚センサーの結果との相関性が低いことは、Naturalの評価にブレがあるのではないかと想像します。Natiuralのオークションスコアが高すぎるように感じますが、標準偏差を出せれば明らかになると思いますが、データがありません。(中級編では、発酵はNGとし、微発酵の許容範囲を決めています。)

結果としては、Natral用の官能評価表の作成と評価基準の設定が必要で、その世界的なコンセンサスが形成されないとNaturalの評価はいつまでたっても曖昧なままでしょう。
その点からいえば、anaerobicの評価などはまともにできる状況にはないでしょう。

 

官能評価

sample pH 標高 10点 SCA テイスティング
Geisha/W 5.0 2.050 41.8 90.36 ジャスミン、オレンジ、ソフト
Typica/W 4.9 1.650 40 89.46 ミカン、プラム、ハニー、ソフト
Sidra/W 4.9 1.650 40 89.32 レモン、ソフト、赤ワイン、複雑
Caturra/W 5.0 2.350 39.2 87.82 フローラル、ソフト、デリケート、白ブドウ
Geisha W 5.0 1.650 39.6 88.54 ややにごり、エーテル
Geisya/N 4.9 1.720 41.1 90.86 フローラル、アプリコットソフト
Hybrid/N 5.0 1.650 38.4 87.89 フローラル、乾燥プルーン、にごり
Bourbon/N 5.0 2.400 39.6 87.68 黒ブドウ、プラム、フローラル
Typica/N 4.9 1.400 39.9 87.61 レモン、クリーン、プラム
Typica/N 4.9 1.700 39.4 87.46 アプリコット、レモン。やや濁り

 

味覚センサーとの相関性

精製方法 オークション点数 10点法点数
Washed+Natural 0.2478 0.2871
Washedのみ 0.6641 0.7262
Naturalのみ 0.1185 0.8943

 

味覚センサーの結果