'BLEND'OGRAPHY

ROASTERS’ 2023

ROASTERS’ 2023

Released:2023.9.20 – 2023.10.10
 
Categoly:FANTASIA “ ROASTERS’ ”
 
Concept:堀口珈琲の深煎り、今ここ
 
Artists:Haruka Shin

 

堀口珈琲の
深煎りの現在地

 

CONCEPT
ブレンドコンセプト   


 

生豆の調達・管理・焙煎・選別、すべての工程で最高峰の品質とおいしさを追い求め、磨き上げられた素材。そんな素材を使って、スペシャルティブレンドならではの複雑さと、飲み心地の良さを最大限表現しました。
堀口珈琲の技術と知識を結集させて創った深煎りです。

2023年のロースターズブレンドは『堀口珈琲の深煎り、今ここ』。

キャラメルのような甘い香り。 柑橘果実をベースに、青りんごのようなどこか爽やかな印象をも感じさせる白い果実、完熟したプルーンをおもわせる黒い果実のニュアンス。バニラやクローブを連想させる甘くスパイシーな風味。深煎りだからこそ表現できる複雑でしなやかな風味が、絹のような滑らかさに運ばれ口内に広がります。

 

 

WORK
ブレンドができるまで   


 

「堀口珈琲の深煎り、今ここ」を表現するために、濃密で複雑、甘く、円を描くように、そんなイメージで、配合比を考えました。
選んだ素材はホンジュラス「インコモーダ」、コスタリカ「【セロ・ベルデ】カタリーナ」、コスタリカ「【ドン・マジョ】エル・ハルディン」、ペルー「フェスパ農園 カトゥーラ」の4種類。インコモーダのもつ華やかさ、白果実やバニラ、キャラメルのような甘さをベースに、広がりを持たせるべく優美で華やかなカタリーナを同割加えています。エル・ハルディンとフェスパ農園は、黒果実やクローブのようなスパイシーなフレーバーを持ち合わせつつ、質感にはそれぞれの特徴があります。エル・ハルディンの硬質でしなやかな質感とフェスパ農園の柔らかで伸びやかな質感をそれぞれ生かし、ブレンド全体のボリューム感を出しています。
吟味されたクリーンな生豆、適切な保管、無理のない焙煎と素材を磨き上げる選別。候補となった各素材の風味を捉え、イメージした配合をひとつひとつ試し、繰り返していく。すべての工程の本気をつなぎ合わせたからこそ完成したブレンドです。

 

MATERIALS
素材のご紹介   


 

1、ホンジュラス「インコモーダ」フレンチロースト

初めて扱うインコモーダはホンジュラスのチャギテ集落で生産されたブルボン品種のコーヒーです。徹底された熟度管理や設備への投資を惜しまない姿勢に今後も期待したい生産者が作るこのコーヒーは、華やかな香りがあり、深煎りながらも青りんごのような爽やかな果実感を感じさせます。キャラメルのような甘い余韻が長く続き、爽やかさと濃厚さを兼ね備えた飲み心地のよいコーヒーです。ほのかに南国果実のようなとろんとした甘さも感じさせ、独特な風味から特別なブレンドで使用したいなとずっと胸に留めていました。インコモーダのもつ風味はこのブレンドの主軸を担っています。

 

2、コスタリカ「【セロ・ベルデ】カタリーナ」フレンチロースト

多彩なコーヒーを生産する産地“タラス”、その中のレオンコルテスエリアで生産されたカトゥアイ品種のコーヒーです。堀口珈琲とも長い付き合いになってきましたが、同エリアのコーヒーと比べても品質の安定性が優れたコーヒーのように感じます。厚みのあるボディとシルクのような滑らかな質感。華やかさも感じさせつつ、カラメルのような“コーヒーらしい甘み”が魅力的なコーヒーです。主軸と同割使用していますが、控え目にインコモーダを支えるような役割をしています。

 

3、コスタリカ「【ドン・マジョ】エル・ハルディン」フレンチロースト

同じく産地“タラス”から、タラスエリアに位置する名門マイクロミル【ドン・マジョ】。今年最後の取り扱いとなったエル・ハルディン農地で創られたビジャサルチ品種のコーヒーです。過酷な環境で耐え抜いた熟度の均一なコーヒーは濃厚な甘さを蓄えています。ブラッドオレンジやダークチェリーなどの熟した果実を連想させ、ほのかにカカオニブやクローブのような風味を感じさせる複雑な風味です。骨格のしっかりとしたボディ感としっかりとした酸で存在感を感じさせますが、甘い風味で調和しつつより豊かな味わいを創り出しています。

 

4、ペルー「フェスパ農園 カトゥーラ」フレンチロースト

ペルー北部、カハマルカ県にあるフェスパ農園。堀口珈琲ではもうお馴染みのウィルダー氏が作るコーヒーです。今回はカトゥーラ品種を使用しました。柑橘果実、黒い果実を連想させる濃縮感のある甘さとシルキーな質感が特徴です。程よく濃厚でバランスの優れた素晴らしいコーヒーですが、どこか柔らかさも感じさせ、このブレンドの円さを表現するのに一翼を担っています。

 

 

ARTWORK
アートワーク   


 

roasters2023

 

色鮮やかな深煎りコーヒー。一口飲んだ瞬間にさまざまな風味が駆け巡ります。 それらが一つにまとまり、徐々に沁み渡っていくような不思議な体験です。 ロースターがいつも触れている「焙煎機」「コーヒー豆」の写真を4色(シアン・マゼンタ・イエロー・ブラック)に分解し、印刷するように重ね合わせる表現を選びました。 一見セピアのように見えますが、拡大してみると様々な色が重なっています。 この表現は、ブレンドの「素材を重ねる」行為、そして今回のブレンドの味わいをイメージしました。

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