パナマのコーヒーの生産量は少量ですが、優れたテロワールと素晴らしい生産者が相まって世界最高峰の品質のコーヒーを生み出しています。
コトワのドンKやダンカン、ベルリナの特別のティピカなどスペシャルティコーヒーを扱う世界中の会社が欲しがるものばかりです。
しかし、それは堀口珈琲が長い歴史の中で育んできたものです。
ダンカンはポートランドのスタンプタウンも一部使用していますが、堀口珈琲の品揃えはそれ以上のもので世界的に見てもすごいことだと思います。
ダンカンとドンKは甲乙つけがたく、現在の中米を代表する最高峰レベルの豆です。
上品で繊細、柔らかく深みがあり、クリーンでなめらか。
ローストの微細な違いで香味の表情が異なり、多様な香味の表現領域があります。
それゆえ優れたカッピングスキルを持った上級者用の豆で、初心者には焙煎が厄介な豆ともいえます。
販売している2つの豆を飲んでも簡単には違いは判らないかもしれません。
しかし、これほどなめらかで優しく、奥深いあじわいの豆は世界中に多くは存在しないことは理解できるでしょう。
ベルリナはティピカ種の基本香味をもっています。
透明感の高い味わいの中に心地よいシルキーなボディ感があります。
柑橘系の甘い酸が舌に余韻として長く残ります。
世界の生産地のティピカの中でも秀逸のものといえるでしょう。
今入港を待たねば最終確認はできませんが年の東チモールがこの優れた香味に肉薄しています。
ベルリナは、ティピカの本質的な香味を知るうえで、もはや貴重な豆といえるでしょう。
優れたブルマンの香味(今やまぼろしか?)はこのベルリナからややボディ感をやや差し引いた味わいだと思います。現状のブルマンではこの豆には品質、香味ともに太刀打ちできないでしょう。