Released:2024.3.13 – 2024.4.5
Categoly:SEASONALS “ PRIMAVERA ”
Concept:彩り
Artists:Keisuke Tanaka
新たな出会いや始まりの季節
この「彩り」豊かなコーヒーを片手に
ブレンドコンセプト
寒さ厳しい季節が終わりを迎え、ゆっくりと春の足音が聞こえてきました。
木々は芽吹き、色とりどりの花が咲く季節。街や自然の風景はうららかな陽の光を浴び、一段と色彩豊かに映ります。
今回のブレンドコンセプトは『彩り』です。
色彩豊かな春の風景をイメージしブレンドを創作しました。口に含むと感じられる柔らかな口当たりとふくよかな触感。熟度の高い蜜柑を思わせる優しい酸と甘みがベースに感じられ、そこに寄り添うように赤果実のような華やかなフレーバーが表れてきます。
それだけではなくトロピカルフルーツのような明るい果実味や、ほのかにハーバルなニュアンスも備わっており、赤や黄色、若草など春の景色を想起させる『彩り』豊かな風味のブレンドに仕上がっています。
開花や芽吹きに気づき春を楽しむように、このブレンドの様々な風味の要素を見つけ、楽しんでいただけますと幸いです。
ブレンドができるまで
プリマヴェーラブレンドは春らしさを表現するため、風味の明るさ、華やかさ、柔らかさなどを念頭に置いて創作を行います。
また、今回はコンセプトである『彩り』を表現するため、春らしい色彩も意識して素材選定を行いました。
まず思い浮かべた素材は、コスタリカ「【モンテス・デ・オロ】ジャサル ビジャサルチ」でした。柑橘や赤果実といった華やかさがあり、トーンの明るい風味はブレンドイメージに合致していました。
そして、このコーヒーに同調しつつ、赤果実のような華やかさに深みを持たせるため、コスタリカ「【ロス・クレストネス】エル・セロ SL」を合わせています。
この組み合わせを軸に、若い柑橘や、南国果実のニュアンスが感じられ、どこか黄色をイメージさせるグァテマラ「マルコス・ロペス」を選定しました。 この3種類でも十分華やかで、心地よい酸や甘みが感じられるブレンドになっていましたが、もう少し風味の『彩り』を豊かにできないかと欲が出てきました。
そこで、インドネシア「マンデリン“オナンガンジャン”カルドン・エステート」を組み込むことにしました。このコーヒーのトロピカルフルーツのような風味やハーバルなニュアンスが良いアクセントになり、このブレンドの色彩を一層豊かにしてくれました。
4種類と多くの素材を使用していますが、風味がぶつかることなく調和しています。
華やかで、心地よい酸や豊かな甘みが感じられる風味に仕上がっており、橙を始め赤、黄、若草といった春の『彩り』をイメージできるブレンドが完成しました。
素材のご紹介
1、コスタリカ「【モンテス・デ・オロ】ジャサル ビジャサルチ」ハイロースト
蜜柑のような酸と甘み。ほのかにラズベリーのような赤い果物を想起させる華やかなフレーバーを備えており、トーンの明るい軽快な酸が特徴です。複雑な風味ながら品の良さを感じさせてくれるコーヒーです。今回のブレンドの主軸を担っています。
2、コスタリカ「【ロス・クレストネス】エル・セロ SL」ハイロースト
熟したオレンジのような華やかさ。赤スグリのような果実味も備わった複雑な風味のコーヒーです。ハイローストながらしっかりとした口当たりが感じられ、ラウンド感のある触感も特徴です。 「【モンテス・デ・オロ】ジャサル ビジャサルチ」のキャラクターと同調しつつ、質感の豊かさや風味の複雑さを与えています。
3、グァテマラ「マルコス・ロペス」ハイロースト
スムースな触感。若い柑橘を思わせる明るく瑞々しい酸。ほのかにトロピカルフルーツのような華やかさも感じられるコーヒーです。ブレンドの風味に明るさをもたらすと共に、フレーバーの豊かさを表現する上で重要な役割を担っています。
4、インドネシア「マンデリン“オナンガンジャン”カルドン・エステート」ハイロースト
パッションフルーツを想起させる軽快な酸とフレーバー。シルキーな触感、ハーバルなニュアンスも備わった唯一無二の風味のコーヒーです。余韻の長さや清涼感も感じられ、ブレンドに組み込むことで風味の色彩を一層豊かにしてくれます。
アートワーク
春の暖かな空気感や色付いていく野山のやわらかな色彩
風味の印象と季節の事象を重ねてイメージしました。
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