沖縄県(鹿児島県・徳之島等を含む)におけるコーヒー生産増、品質向上、産地ブランドの確立を通し持続可能な産地を形成することを目的とし沖縄コーヒー品質評価会を開催します。
世界で初めての試みとして、客観性を担保した1から3の要素を総合的に評価し、最終スコアおよび品質グレードで順位を決定します
1)生豆鑑定(グリーングレーディング)及び物理的評価
生豆鑑定(SCA基準)以外に物理的評価(水分値、活性水分値、密度など)で評価します。生豆は200gでグレーディングを行います。
(1)水分値
一般的には、Washedでは10~11.5%、Naturalでは11~12.0 (高温多湿のスマトラ13%)の幅で乾燥を仕上げます。ただし、水分値は、外気温や湿度の影響を受けるため変動します。
(2)活性水分値(aw)
活性水分値(aw)は、乾燥状態を最も的確に表す指標の一つです。一般的にaw=0.5から0.59が前後が理想」とされます。0.7以上であれば硬質状態で最近の活動が活発化します。また。0.4以下であれば過乾燥で生豆は欠けやすくなり、劣化して保存性が低下します。
(3)密度
密度は、主に 細胞構造(細胞壁の厚み)や成熟度 に依存し、水分量よりも 固形分(タンパク質・脂質・多糖など)の比率 に影響されます。コーヒーの密度に関連する論文はほとんどありませんが、密度の高い方が風味は明確になる可能性が高いといえます。0.78g/ml以上は細胞構造が緻密で乾燥後も品質は安定します。一方、0.76g/ml以下はすきまが多く柔らかな生豆といえます。これらの水分値、活性水分値および密度の数値から評価をします。
2)官能評価(カッピング)
Umami・Bitternessを独立評価項目として採用したHoriguchi Coffee Institute(HCI)方式(100点満点)でナチュラル精製にも対応できる評価方式で評価します。評価項目は、aroma、acidity、body、cleanness、sweetness、umami、bitterness、character、balance、overallの10項目でナチュラルの場合はfermentation項目で減点する場合があります。
堀口珈琲研究所のセミナーでは、この方式を使用して官能評価を行っています。
3)理化学分析
コーヒーの風味に大きな影響を与える理化学的成分値である、pH、総酸量、脂質量、酸価などで評価します。pHは、水素イオン濃度で酸の強さを意味します。滴定酸度は、総酸量を意味し、酸の量の多い方が風味の輪郭を形成します。脂質量は、脂質量の多い方が粘性に寄与し、なめらかさやコクに影響します。酸価は。脂質に劣化数値で、小さいほうが鮮度状態がよいと判断できます。これらの客観的な数値で評価します。
例えば、「カップ・オフ・エクセレンス」や「ベスト・オブ・パナマなどの」世界的なインターネットオークションでは、官能評価のみで1位が決めています。国内審査の後に国際的な審査員が審査をしますが、官能評価のみですので客観性が担保されているとはいえません。ベスト・オブ・パナマの1位のエスメラルダ農園の豆が1㎏あたり400万円で落札されましたが、個人的には疑問を感じざるを得ません。もし、物理的評価や理化学評価も組み込めば順位は変動する可能性は高くなります。
そのため、沖縄の「コーヒー品質評価会」では、物理的評価と官能評価と理化学数値の3つ要素を合わせて順位を決めたいと考えています。
ジャッジは、Qグレーダー、生豆商社など経験のある方により構成され、私がヘッドジャッジとして運営します。
今回の品評会には、12農家13サンプルが出品されました(昨年は11農家12サンプル)。4月18日に琉球大学で品質評価会を実施し、結果は翌19日に那覇のデパート・リュウボウで開催される第5回沖縄コーヒーフォーラムで発表する予定です。

horiguchi