パパ日記

雑誌とサードウエーブ

珈琲と文化の原稿を忘れていて急いで書く。さすがに2時間以内に何か書かなければならないとなるとしんどいかな。とりあえず済ます。

 

秋になるとコーヒー関連の取材や出版物が増えます。今年の傾向としては、新しそうであれば何でもサードウエーブという言葉でくくってしまう危うい記載が多く見られました。一般的に雑誌のライターは、コーヒー関連の取材ばかりしている訳ではありませんのでコーヒーについては素人ですし、何かしら出た雑誌や本を参考にしてこの言葉を使用するのでしょう。この言葉が増幅されていますが、実態はなく言葉の意味はわかりにくいと感じます。

 

1995年以降の創業の米国のスペシャルティコーヒー会社は(一部マイクロロースター)の現時点の特徴は大まかには以下の通りです。これ以外にもあると思いますが、今のところこのくらいしか思いつきません。
2000年以降のスペシャルティコーヒーの発展の過程で以下のような特徴を持つに至っていると思います。

1.シングルオリジンを使用
2.イルガチェフェ、ケニアを看板商品にしている
3.パートナーシップ、リレーションシップの方向に
4.品種に目を向け始めた
5..社史や古いものを大事にする (ブランドのビンテージ化を図っている?)
6.賞味期限がないため焙煎日を記載している.
7.浅い焙煎で酸と甘みを表現する
8.焙煎機は自動より手動を選択している
9.冷たい飲み物にも関心がある
10ハリオのペーパードリップを使用している
11.卸売が基本
12.パイロットショップを持つ
13.マイクロロースターは焙煎機が店内にある
14.おしゃれな店が多い

 

 

情報は氾濫していますので、これらの表層を見て新しいと感じる層が増えていると感じます。スペシャルティコーヒーの発展の歴史を知らないのでやむを得ないのかもしれませんが、単純に真似して、勉強もせずに出店してしまう傾向もみられます。
これらのことは、堀口珈琲の歴史の中で取り組んできたことにすぎません。
堀口珈琲では

1.2000年からシングルオリジンを使用し、すでに次のステップであるブレンドの開発に着手している
2.イルガチェフェは20年前から使用し、ケニアのハイエンドコーヒーの品揃えで上を行く
3.2000年以降ブラジル、コロンビア、グァテマラ等でパートナーという概念で取引をしている
4.品種が重要なことは当たり前であった
5.歴史が浅いが故か米国人の方がビンテージ好き 
6.新鮮なコーヒー豆を売るのは当たり前である
7.浅いローストのみという考えは未熟で、いい豆は深いローストでも香味がよい
8.職人的感性や五感を重要視したローストを行っている
10.創業時から円錐ドリッパーを使用し、日本の伝統的ドリップを受け継いでいる
11.米国はスペシャルティの卸マーケットが急成長しているが、日本はディスカウントが多い
12.世田谷店はもともとショールーム的位置づけ
13.日本では普通のスタイル、出店時の狛江店は特に斬新であった
14.今作れば斬新になるだろう