今朝のコーヒー
ブレンドＮｏ7　　２か月前ローストの豆を冷凍保存したものと及び３日前ローストの豆２種
冷凍庫から出し、すぐに挽いて、抽出してください。何の問題もありません。
また冷凍庫にしまってください。

 
23年前の開業時に、冷凍庫で保存してくださいとお客様に言った時には、「ほぼすべての方が　え？」という反応で、信用してくれる人は極めて少なく、「とにかくだまされたと思ってそうしてください」と10年間くらいは言い続けてきました。
今では当たり前になりつつありますが、、、、当時は大変でした。

今でも　「冷凍こにいれないで」とか、「常温に戻してとから抽出して」いうコーヒー関係者も多くいますが、ご自身で試してみれば意味のないことが理解できるでしょう。
特に粉の場合は冷凍必須です。

まだ２か月なので冷凍庫っぽい味もなく、ロースト仕立ての豆と同じように楽しめます。
Ｎｏ7はフレンチの入り口くらいの香味です。
２度目のハゼ（炭酸ガスが殻を破って出てくる音）のピークまでローストしますので、一般的には生豆に力が無ければ香味が乱れ、耐えられません。
力とは標高が高い産地などで寒暖の差が生み出す酸とコクの力強さです。
このような豆は多くはありませんので、いい生豆でない場合および焙煎機の性能や操作方法が悪い場合には煙や焦げの香味に支配されます。

焦げや煙など刺激的な香味がなくやわらかな香味のフレンチローストは難しと思います。
当時は世界的に見ても事例がなく、このコーヒーを作るためにこの仕事を始めたといっても過言ではありません。このコーヒーを生み出すには、優れた生豆が必要であるがゆえに、生豆にこだわってきたわけです。

　
ノリタケのビンテージであるヤジロベーのデミタスカップ。
ローストの深いコーヒーは少し小さめのカップでもいいと思います。
しっかり濃厚な抽出をすれば100ｃｃぐらでも満足できるでしょうし、ミルクと砂糖を入れても素晴らしい味の世界が堪能できます。
このような飲み方は、最近は少なくなりました。
一度お試しあれ、。これもフレンチローストの良さだと思います。

開業時から10年たち、これより深いローストも始めました。
現在のＮｏ8のような香味のもので，フレンチローストの深めとでもいえばいいのでしょうか？
抽出時の甘い香りが脳を刺激します。
ペーパーでも十分おいしいですが、ネルで入れればさらにブランデーのような世界に入り込むことができます。
ここに日本のドリップコーヒーの歴史と神髄を顧みることができるともいえるでしょう。
＊ミルクは生クリームがいいですね。