パパ日記

嗜好

「ワインは農作物です。いいワインは、気候、風土、土壌などの条件が整った良質のぶどうから出来ます。」
まったくそのとおりで、コーヒーも同じですね。

「おいしい、まずいは嗜好なので人によって違います。専門家がおいしいといったワインでも、みんながおいしいと感じるわけではありません。」
確かに嗜好はさまざまです。
しかし、よりよいものに接していく過程で味覚は訓連され、より専門的な味や、よりデリケートな味が理解できるようにもなります。専門家と初心者ではここが違いますね。

嗜好は変化します。ここが重要です。
したがって、優れた香味と客観的に判断されるものは、おいしいと感じる可能性は高くなります。味覚が訓練され優れたものの中での嗜好の違いを論ずることが出来ればいいですね。

フランスのブルゴーニュが好きかボルドーが好きかはかなり明確な嗜好ですね。
しかし、嗜好性が高いということは、どちらのワインもそのよさが認識できることを意味しますね。嗜好は、単においしいかまずいかという基準ではないですね。

コーヒーは、大部分の普通のコーヒーとわずかないいコーヒーの世界があります。ワインも同じですね。ワインはこの部分が長い歴史の中で明確になっていますが、コーヒーはまだこの差が整理されていません。品質のグレーディングや適正価格のマーケットが出来上がってはいません。堀口珈琲は、優れたコーヒーをとおし、まずはその香味を理解していただき、よりおいしいと感じる世界に皆様をご案内したいと考えています。

スマトラの優れたマンデリンは、かなり好みが分かれます。しかし、いいマンデリンが何かを理解できることは、他のコーヒーのよさも理解できることにつながります。
ケニアには強い酸がありますね。好みが分かれるかもしれません。
しかし、その酸の質が熟した果実の酸であることが理解できるようになればコーヒーの香味の世界は飛躍的に広がっていくはずです。