パパ日記

会長?

堀口珈琲も創業25年近くになり、昨年ブランディングを行い、社長を交代しました。

 
堀口珈琲の業務は川上から川下まで多岐にわたり、業界内でも専門的かつ独自性が高くなってきました。
そのため、会社の永続的発展のためには、これまでの商店的経営から会社としての組織力を生かすための改革が必要と考えていました。
そのため5年計画で地ならしをして、昨年の2013年に社長を交代した訳です。
優れたスタッフに恵まれたため実現可能となりました。
堀口珈琲の理念は、消費者へおいしさと喜びを提供することです。同時にコーヒーに携わる生産国の方々、国内の取引先の方々、働く社員に至るまでパートナーとして何らかの喜びも共有したいとも考えてきました。

 

 

堀口珈琲は、品質、香味を最優先に考え、頑固なまでにまっとうな仕事をしてきていると思います。また進取の精神で常にチャレンジャーとして歩んできたとも思います。
多くのお客様の支えもあり、今期業績もよく、関連各位に感謝申し上げます。
今後も仕事を楽しみつつ、多くの新しい事案に取り組んでいくと思います。

 

 

コーヒーは、生産国から消費国に至るまで多くの人々の生活を支える産業でありながら、現在も多くの課題を抱えています。
生産国サイドから見れば、気象変動による栽培適地の減少、業害虫などの対策、人手不足、農薬・肥料価格の上昇などがあり、消費国サイドから見れば、生豆価格(スペシャルティ)の高騰、生豆調達競争、円安でのコスト上昇、マーケットでの競争など多岐にわたります。
私たちの使命は、このような状況を認識しつつ、この産業を持続させていくことでもあります。

 

 

反面、コーヒーにはロマンがあります。
私がなぜこの仕事をしてきたのか?は単純です。
コーヒーが好きで、その香味の謎を解明したいからです。
「コーヒーの香味の本質は何か?」「栽培から抽出までの過程でどうすればおいしい香味が生まれるのか?」などについて追い求めたいからです。
ただそのためには、会社はある程度の利益を維持することが重要にはなりますね。

 
コーヒーはワインに比べると、まだまだわからないことが多く、そのために農学的、科学的見地からの研究が問われます。このことは2002年から言い続けてきましたが、時代がやっとそこに目を向け始めたと実感しつつあります。その意味で、世界のコーヒー業界で、新たな時代の扉がひらかれる可能性も見えてくるかもも知れません。
いつになるかはわかりませんが、その担い手となるためには会社としてはより専門、かつ先見的な能力が問われるでしょう。

 
2000年頃にスペシャルティ革命がおこったといってもいいでしょう。米国、日本、北欧で起こったさまざまな点の動きが、急速に集約され線となっていったと思います。
変化は劇的で、そのうねりは過去のコーヒーの価値観を変えました。
それはトレサビリティ、サスティナビリティ、客観的評価という3つの動きに集約できます。
個人的には明治維新やフランス革命くらい大きな出来事に例えて説明してきました。(サードウエーブなどはその中の一面でしかありません。為念)
次の革命的出来事はいつになるかわかりませんが、そんなことを感じながら、新しい世代に期待したいと考えています。

続く