パパ日記

ワインブレンド

イエメン-2.JPG

ワインのテースティングでモカといえばコーヒーのニュアンスの香味をさしますが、

コーヒーのカッピングではワインのような香味にはワイにーなどという表現も使用します。
この言葉はいい面とわるい面をもっています。
エチオピアやイエメンの標高の高い産地などのナチュラル(アンウオッシュトコーヒー)などにみられます。醗酵臭のようなニュアンスが強いものは欠点の香味としてみますがワイニーといわれることもあります。

しかし、私は一般的なこの種の醗酵や熟しすぎ(樹上で過度に熟しすぎた香味)などの香味をワイニートは呼びません。
完熟した実のみで作られたナチュラルの精製のコーヒーで欠点の混入のない香味の中に赤ワインの風味を感じることができます。

さらにはナチュラルであれば何でもいいわけではなく、エチオピアよりイエメンの風味の中に感じられる香味といえますので、いいイエメンのない場合はこのブレンドを作りません。
幸いなことに、ここ2~3年素晴らしい「バニマタリ」を確保できていますので、しばらくぶりに近々にブレンドを復活します。これまで幻のブレンドであったわけです。
ワインはフランスのワインをイメージしたもので、素晴らしいものはボルドーのカベルネやメルロー種の上品さを備えますし、やや不満の時はシラーやグルナーシュ種などの南仏のスパイス系の香味がまざった赤ワインのイメージとなります。

どちらにしても最高峰のイエメンは、素晴らしい香味であることには違いなく、このブレンドが他では体験できない特徴を持っているとも思います。
コーヒーの女王といってもいいくらいですね。

最近は、ウオッシュトの生産地でも実験的にですがナチュラルの精製にトライする中米の生産者も増えています。あくまで少量ですが。
いいものは、いいイエメンの香味に近いものができます。