パパ日記

WCR-1

ワールドコーヒーリサーチ
主には気候変動の影響によるアラビカ種の生産持続性のための戦略的かつ科学的なアプローチを確立しようと米国のコーヒー業界のリードにより組織されています。
このプログラムは米国のテキサスA&M大学の国際農業研究所により運営され、世界中の多くの研究機関がかかわっていますが、ここでは詳細は省きます。

気候変動の著しい現在、アラビカ種の遺伝特性の幅は狭く、その高温耐性、病害虫耐性は低く絶滅の危機に瀕しているという認識が米国の一部のコーヒー業界にはありますが、日本ではこの問題が論じられることはまだ少ない状態です。
現実的な栽培状況の把握や情報が少なく、適切な判断がしずらいともいえます。
しかし、さび病の蔓延や地域ごとの気温、降雨の状態などに従来とは異なる現象が生じていることも事実です。

 

 

アラビカ種は高地で栽培する品種で酸やコクがあり香味が良いわけです。
例えば、平均気温が1度上昇すると現在より350m標高の高いところで、2度の上昇で600m高いところでの栽培が必要になるとも言われます。
現在の生産量を維持するためにこのような耕地面積を確保することは現実的には不可能なわけです。

 

 

したがって、将来のアラビカの持続可能性の為に高温耐性があり香味のよい品種の開発が必要との考えです。そのために現在南スーダン、コスタリカのカティエ(農業研究関連)などから野生種及び適正そうな品種を採集、選別、保存し、さまざまな国で栽培検証に入りつつあります。

 

 

しかし、米でいえば、2010年にデビューした山形の「つや姫」などは高温耐性の事例で10年かかっていますので、コーヒーはさらに時間がかかるでしょう。
日本の米の品種改良技術は進んでいますが、コーヒーはまだ野生種の中にもまだ世界中に、どんなものがあるのかもわからない状態です。
例えばイエメンなどは、独特な遺伝特性があるようなものが残っていそうで、最も研究されるべき産地だとは思いますがこれからでしょう。

続く

 

今年の7月に専務理事のDr.Timothy Schillingさんが来日する予定ですので、現況の状況が少しはわかると思います。