パパ日記

ブラジルとコロンビアのコク

テースティング会お疲れ様でした。
ブラジルのテースティングは久しぶりでした。
一般的にはクリーンさと濁り、酸の有無の軸で見ればよいでしょう。
この場合、クリーンで酸がしっかりしていればより中米やコロンビア寄りの香味となり、ブラジルらしくはなくなります。
しかし、ブラジルの土壌では生まれにくい香味であり、そこにブラジルの本質があります。
そうするとブラジルの良さは、ある程度のクリーンさと適度の酸、そして濃縮感のあるコクなどで判断するのが良いというのが個人的見解です。
ブラジルのコクとコロンビアコクの違いを感覚的に理解できるようになると、ブラジルのよい生豆を探し、なかなか見つからないという迷路でさまようことになります。

 

 

今朝のコーヒー
コロンビア・ウイラ シティ

この仕事を初めてからコロビアコーヒーには20年近く多くの失望を感じてきました。
コロンビアには、明確な酸とコクのある豆を求めていましたがそれらのコーヒーを生み出す南部などは、ゲリラの問題などで、産地開拓もままならず優れたコーヒーの入手が難しい時代が長く続いたわけです。

 

 

この期間はサンタンデール、ノースサンタンデールなどのティピカ系の豆を探し使用して来ましたが、ティピカはデリケートで鮮度維持が難しく、それはそれで難しい問題を多く体験、学習してきました。
フレンチなどの焙煎には適しませんので、ブレンドの核としての使用が難しい訳です。

 

 

しかし最近は南部産のコーヒーの入手も可能となりその香味の全体像もすこしづつ見え始めています。
今朝はウイラの小農家の豆を数種飲みました。
最近のマイクロロットは、70kで10袋分よりも少ない少量のものまであり、管理が大変だと感じます。
しかしそんな中にその産地の本質的な香味を見出すことができるのかもしれません。
ウイラにはケニアに通じる香味のものもあり、多様な香味があります。
シティにすると柑橘系の酸からやや複雑で濃厚な味わいに変わります。
このようなコロンビアの香味は10年前には体験できなかったもので、コロンビアコーヒーの奥深さを感じさせてくれます。