パパ日記

ナチュラルフレーバー

今朝のコーヒー
ニカラグア ナチュラル
ナチュラルの精製は、これまでイエメン、エチオピアそしてブラジルの豆が流通していました。
そして最近は中米でその方法がトライされ、よいものが生まれています。

 

 

これまでのコーヒーの概念からすれば、エチオピアのG-4、イエメンのモカマタリ、ブラジルNo2等がナチュラルの代表で、それらのコーヒーは欠点豆の混入も多く、品質が良いとは言えず、香味に何らかのダメージのあるものが多く見られます。

 
日本におけるモカブレンドなどには、昔はイエメンも使用されましたが、価格が高くエチオピアが使用されています。発酵臭に近い香味もありますが、日本人は発酵食品の文化があり、このような香味も受け入れることができ、かつ業界もこれらの欠点豆をハンドピックせずモカの香味として販売して来たと思います。
堀口珈琲が、現在行っているハンドピックを、これらの豆に当てはめると何十パーセントとることになるの?考えたくもありません。
また、ハンドピックすればよい味になるのかといえば、もともと品質があまりよくない豆ですので無理と言わざるを得ません。
その労力に比べれば高品質で高い豆を入手した方がはるかに良いでしょう。
しかし、現実的にそのような豆はなく、それらを確保できるようになるうには10年以上の労力が必要でした。

 

 

イエメンは、コーヒーを飲まず乾燥した果肉を煮出して飲む習慣があり、乾燥したチェリーが長く保管され収穫時期と輸出が連動していないような商品が多く、エチオピア同様発酵系の香味が特徴でした。毎年チェックしましたが、少なくとも創業から20年近くニュークロップに遭遇したことはありません。
ここ7~8年くらいの間に、イエメン好きのトレーダーや特殊な関係者から、珍しくフレッシュなものがあるとか、様々な情報教えてもらいつつ、なんとなくトレサビリティのわかるような豆(はっきりした地図もないのであいまいですが)の獲得にトライしてきました。
個人的にはコーヒーの産地としては、古い品種が残り、独特の香味を生み出すコーヒーの聖地と考えています。

 

 

ブラジルは、発酵等の他に未熟に問題があり、渋みなどがみられる傾向がありました。
ブラジルの欠点の香味は、一粒でも1リットルのコーヒーの香味にダメージを与えることもあり、焙煎後のハンドピックは欠かせないのですが、一般的にはされません。
未熟は生豆の状態ではわかりにくく、焙煎すると色着かない為判別可能となります。

 

 

 

このような体験をして、品質と香味のよいコーヒーがあるのか?入手するためにはどうすればよいのか?を考えることができます。
収穫の段階から乾燥の工程にいたるまでのプロセスを学ぶことで、新たな良いコーヒー生み出せますますので、そこにトライしてきたのが堀口珈琲の歴史でもあります。

 

 

 

ですから、個人的には、よいナチュラルの香味は何か?というこだわりがあります。
ナチュラルは水の少ない産地などにおける伝統的な製法で、独特のナチュラルフレーバーがあり、其れを否定することはできません。

 

 
このナチュラルフレーバーは、生産地に行きチェリーの収穫から、果肉除去、乾燥の工程を見ることに現地でなんとなく体感できるニュアンスのものとでもいえばよいのでしょうか。
果肉を除去し、次第に発酵していく産地の臭いがヒントになるでしょう。

 

 

 

某社の商品とのコラボレーションの関係で外出します。
続く