パパ日記

スペシャルティコーヒーと健全なマーケット-7

堀口珈琲がスペシャルティコーヒーの生豆を購入する際は、多くの場合船積み前のエアサンプルなどの評価により最終判断します。
その後は、入港後の評価、保管中の経時変化での評価とさまざまな段階で生豆を評価します。

 

 

 

どんなに良い生豆でも入港時にダメージがあったり、保管中の酸化などの変化があればスペシャルティとしての価値を喪失することになります。
すべての豆は販売時の生豆の状態が問われ、適切な焙煎などにより判断されます。

 

 

 

ブルマンNo1とかハワイコナなど価格の高い豆、さらにそれより高いゲイシャなど、又コンテストの豆、有機や認証団体で認証された豆、フェアトレードの豆、ジャコウネコの糞から取り出したような特殊な豆なども含めすべての豆は、基本的には、SCAJやSCAAなどのスペシャルティコーヒーの基準にてらし合致するかで判断します。
勿論、それらがすべてとは言いきれず、自社の基準というものもあるでしょう。
しかし、その良さをある程度の客観性を持って説明できなければならないともいえます。

 

 

 

コーヒーは嗜好飲料でもあり大きなマーケットです。
スペシャルティコーヒーよりも、コマーシャルコーヒーが使用される場所や機会の方がはるかに多く、さまざまなコーヒーが流通します。
そして、そのさまざまなコーヒーには品質や香味の違いがあります。

 

 

最終的にはその品質と香味の違いにより、また場合によっては希少性なども加味されて価格差が生じるということがコーヒーマーケットの中できちんと理解されていくことが重要と考えます。

 

 

反面、高価格の豆でもその品質や香味が落ちてしまったものも多く流通しているという実態もありますので、それらはスペシャルティコーヒーとしての価値はないことになります。

 

 

販売する側の真摯な態度が問われることになりますし、又消費者の適切な消費判断なども重要になります。

 

世界的に見ても優れたコーヒーの流通の歴史はまだ浅く、それらのコーヒーの飲用の文化は未成熟な状態と考えますので、コーヒーに携わる者がまず品質や香味についてきちんと学習し、理解しなければならないでしょう。
その上で、スペシャルティコーヒーもコマーシャルコーヒーもそれぞれの必要性をきちんと消費者に説明し、健全なマーケットが構築することが、コーヒー業界には必要だと考えます。