パパ日記

スぺシャルティコーヒーと賞味期限-11-1パンの老化

毎日の朝食はトーストで、これはもう50年近く続いています。
学校給食がコッペパンでしたので、小麦食にならされました。
たまによく焼けていないようなときもありました。
ジャムがついてくる日と揚げパンの時が月に1回くらいだったでしょうか?
ミルクが脱脂粉乳の時代で、臭みで鼻をつまんで飲んだものです。

 

10代で青山のドンクをしり、20代で神戸のフロインドリーブを知り、30代になるとさまざまなパン屋が誕生し、味の多様性を楽しめるようになりました。

 

今のパン屋さんの多くは、トーストパンは焼き立て(数時間たったもの)をそのまま何もつけないで食べるのがおいしいといいます。
しかし、多くの場合食べる当日(朝)に買うことは不可能な場合が多く、前日に買うことになります。そうするといつまでがおいしいのか?またいつまで食べることができるのか?という問題が生じます。

 

 

パンは焼成後から時間経過とともに水分が蒸発して硬くなります。
小麦粉の多くは澱粉で通常はβ澱粉ですが、水とともに加熱すると糊上になりこれをα澱粉といます。
α澱粉は温度が低くなるにつれβ澱粉に戻ろうとし、この過程で香りや味は落ちてきます。
これは一般的に老化と呼ばれます。
しかし、パンの材料や配合、製法、焼成、パンの保存環境などで、老化現象に差は出ます。

 

 
コーヒーの場合は、焙煎度合いや焙煎方法で鮮度保持状態がかわるのか?またどのように保管すればよいのか?保管方法でどのくらい香味差がでるのか?なども重要になります。これは後日。
 

 

一般的にスーパーやコンビニに並んだ時の食パンの消費期限は、2~3日先となります。
ですから一般消費者は、買う時にこの日にちを確認します。
私のように、使用材料まで確認する人もいるでしょう。

 

 

 

この老化を防ぐためには、吸湿性もしくは保水力の高い材料である、油脂、砂糖、卵、乳製品などを混ぜます。また、トレハロース、乳化剤なども使用されることも多くあります。
脱脂粉乳などは老化には効果的ともいわれます。
また米国では禁止されているショートニングなども多く使用されます。
つまりは、量産するものには、小麦粉、水、イースト、塩以外に様々なものが含まれています。
パンを食べるということは様々な副材料、添加物を摂取しているということになります。

 

 

 

これらの副材料により味も大きく変わりますので、表示は重要ですが、対面販売の場合は表示がないため副材料は把握できない場合がほとんどです。
小麦粉の味を求めれば、できるだけ副材料は使用しない方が良いのでしょうが、老化との兼ね合いが問題となります。

 

 

材料表示を見て食べれば、何となく何を多く使用しているかがわかります。
糖質は、甘くなり、焼き色が付き、硬くなりにくくなります。
脂質や卵、乳製品などは、コクが出たり味付けになり、かつ老化を伸ばします。
 

 

では、どんな食パンがおいしいのでしょう。
個人的には当然、単純に小麦の味がよく、そこにフランスの発酵バターを塗るのが一番おいしいと思います。しかし、毎日となるとそんな小麦のかおりのするパンばかりを食べることが困難となります。
少なくとも、トーストとしては味のついていないものの方がよく、マーガリンなどの入らぬもの、とりわけショートニングは入らないものを選択はしますが、それもなかなか大変です。
保存性という観点から見れば、添加物がすべて悪いとは言えませんのでなかなかパン選びも難しいものがあります。

 

 
一度、消費期限後も放置しておいて、何日目にカビが生えるのか?何日目で味が落ちるのか?かたくなってしまうのか?を確認してみるのもいいでしょうが、そこまでする気にはなりません。

 

 

 

ちなみに、某コンビニの食パンは、サクサクではなくモチモチで、口の中で団子になるような触感です。
副材料の味がかなりついていますので、そのまま菓子パンとして食べるような味といえるでしょう。
バターやジャムをつけて食べるようなパンには向いていないと思います。
続く