パパ日記

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「2010年代は新しいコンセプトが問われる時代になるでしょう」
2010年代は、セルフサービスの定着を経て従来のフルサービス喫茶復活、カフェの定着、エスプレッソの普及、コンビニコーヒーの拡大など、またシングルオリジンなどの概念の普及、スペシャルティコーヒーの浸透などが見られコーヒーマーケットが活性化しています。

また、現在はインフレ誘導で、資金も借りやすい状態になっていますので出店はしやすい環境にありますが、きちんと日本経済や市場を分析しないと大きな落とし穴が待ち受けています。

 

 

 

日本のコーヒーの消費マーケットは、拡大しています。
生豆換算輸入量では、1990年541万袋、2000年693万袋、2010年740万袋、2014年766万袋(60kg換算)と増加しています。

デカフェも統計を取るようになりましたが、1212年2万袋から2014年3.5万袋に増加しています。

 

 

 

世界のコーヒー生産量は、約1億3000万袋(60kg換算)ですが、アラビカ(イエメン経由のティピカ、ブルボンを起源とした品種などで高地栽培に向くがさび病などに弱い反面酸味や甘味がある)に比べ、価格の安いカネフォーラ(高温多湿の比較的低地栽培が可能で、耐病性があり収穫量が多い反面酸が弱く重い香味等)の生産量が増えています。
私がこの仕事を始めた時の生産比率は、おおよそアラビカ6:カネフォーラ4といわれていましたが、現在はほぼアラビカ6:カネフォーラ4になっています。
現在カフェフォーラの生産量が多いベトナムの生産量は世界2位となっています。

 

 

 

日本の国別輸入量は、ブラジル224万袋、ベトナム131万袋、コロンビア103万袋、インドネシア70万袋、グァテマラ41万袋(60kg換算)ですが、ブラジルもカネフォーラを生産していますので、世界的に見て低価格品の需要が拡大しています。但し15-16クロップはブラジルのカフェフォーラの減産予測もあります。(データは通関統計など)

 

 

 
さらに、アラビカにはコマーシャコーヒーと、一部のスペシャルティコーヒーに区分されますので、コーヒーマーケットは2極化が進んでいます。
またスペシャルティコーヒーにおいても、ハイエンドのものと一般的なものとの2極化が進んでいます。
コーヒーの品質と香味をとらえる場合は、ハイエンドスペシャルティ:一般スペシャルティ、アラビカコマーシャル:カネフォーラと4つに区分してみるべきでしょう。
したがって、日本マーケットでこれらのコーヒーが流通し、使用されることになります。
しかし、スペシャルティコーヒーも、2000年代の認知期間を経て2010年代は成長期に入りつつあり、需要は拡大しつつあります。

 

 

 

マーケッツトにはさまざまなニーズがあり、様々なコーヒーが流通していきます。
当然、コマーシャルコーヒーマーケットでは価格が判断基準になることが多く、安い豆が流通しています。対してスペシャルティコーヒーは、それなりの品質、香味が担保されますので生産量は少なく、価格は高く流通量は少なくなります。
チェーン店、ファミレス、ファーストフード、コンビニ、ホテル、喫茶、カフェ等がどのようなコーヒーを使用しているのかは、消費者からわかりにくいでしょうが、よいコーヒーを体験することにより香味の違いを理解できるようになると考えます。

 

 
当然、堀口珈琲では優れた品質と香味のコーヒーのみを扱います。
栽培、精製、焙煎とそのプロセスで最高レベルのものを目指しますので、多くの労力が伴い、付加価値が増します。
個人の出店の場合は、オーバーストアマーケットの中で明確な差別化の為、品質、香味のよいスペシャルティコーヒーを使用すべきだと考えます。

 

 

 

喫茶店データ
喫茶店に月1回以上行く人は36% (2014年11月データ/全国1000人)
20代女性はチェーン店、60歳以上は個人店に行く傾向。
利用目的/ ひとやすみしたい、コーヒーなどを楽しみたい、おしゃべりなど。
喫茶店数/ 大阪10.902 愛知9.839 他   計77.036店
1000人あたり/ 高知1.76 岐阜1.54 愛知1.33 平均0.60店
年間喫茶代/ 岐阜16.845 名古屋13.368 神戸7.971 高知6.615 平均5.275円
続く