パパ日記

パカマラ

パカマラは、エルサルバドルの研究所で開発された豆で

マラゴジペ(ティピカの突然変異種)とパカス(ブルボンの突然変異種)のハイブリッドです。
当時のエルサルバドルは、中米で最もコーヒーの研究が進んでいました。
この品種には10年以上前からこだわりがあり、追いかけてきた品種です。
当時スペシャルティコーヒーを輸入する商社はほぼなく、唯一私のリクエストにこたえてくれた商社マンがいました。彼と組んでエルサルバドルからこの品種を日本にもってきました。
なつかしいですね。この時の香味がパカマラの香味の原点となっています。
エルサルバドルのパカマラの上質のものはブルマンの上質のものと通底するところがあり
シルキーな感覚です。しかし、そうは言うもののそのようなものは簡単には巡り会えず、もはや幻か?
と思っていた数年前にグァテマラのパカマラに遭遇しました。
グァテマラは、エルサルバドルよりテロワールがいい場合も多く、香味の質は華やかになります。
エルインヘルト農園のパカマラなどはその代表でしょう。
しかしながら、エルサルバドルのパカマラには、華やかなものはほとんどないのですが
このシベリアはインヘルトのように華やかでいいコーヒーです。
したがって何年か継続して購入しています。
世界的にも人気が高い豆で、入手は難しい豆です。
ただ、私が最終的に追い求めているのは、パカマラの原点であるエルサルバドルのシルキーな感覚のものです。
しかし、ここ10年近く遭遇していませんので、自分の求める感覚がおかしいのではないかとさえ思ってしまいますが、それでもパカマラに求めるものは初めに感じた衝撃の香味になってしまいます。
このあたりが、思い込みが強いというか、執念深いというか….生豆を探求するうえでの馬鹿なこだわりです。
生豆の調達で、堀口珈琲が世界に誇れる原点が このあたりに潜んでいると思います。