パパ日記

エチオピア

最高峰はやはりイルガチェフェで

この豆は20年前は日本での流通はなかったと思います。
初めて体験したのは17年くらい前でしょうか?
それまでのエチオピアといえば醗酵臭の伴うモカと称されるものばかりで、
その果実味あふれるコーヒーは衝撃的でした。
しかし、世界的に人気が出て2000年以降は米国マーケットが大好きなコーヒーとなっていきました。生産量が増えたのか?生産エリアが拡大したのか?わかりませんが
徐々に香味のインパクトは減少しつつあります。
それに追い打ちをかけたのが、エチオピア数年前の農薬問題、
及びオークションのシステム変更などでした。
現地での農薬検査、日本での自主検査、その後の通関検査と数年間振り回されました。
かつて、堀口珈琲が販売してきたイディドーステーションの豆は現地オークションシシステムの
変更で輸入が困難となり、苦悩の数年間を過ごしました。
しかしこの間、日本でエチオピアのイルガチェフェを購入し続けた主な会社は堀口珈琲で、日本での流通は極端に減りました。
この間入港も遅れに遅れましたが、堀口珈琲が毎年切らすことなく購入し続けたことは、
誇れるでしょう。
エチオピアコーヒーの日本への輸入は激減しましたが少しずつ改善されつつあります。
これまでサンプルを取るのさえ困難な状況でしたが、昨年あたりからイルガチェフェのサンプルも取れるようになりました。
10年豆に比べると全体的に個性は弱まってはいるものの、世界のコーヒーの中では
突出したコーヒーです。
香味は多様で、ピーチ、メロン、チェリーなどの香味もありいつまでも甘い余韻が残ります。
浅いローストでは果実や紅茶っぽさもでますが、さらに深くローストしシティ以上のローストでも香味がぶれないものは最上級でしょう。
つまりは
コーヒーは酸とコクのバランスが重要だということです。
浅いローストで酸しか表現できない豆は最上級ではないということがわかるようになるには
生豆を扱う経験年数、かつ多様なサンプル体験が必要になります。
いい豆は、浅くとも深くとも それぞれのローストで個性を発揮するものというのが
堀口珈琲の考え方です。
2月はイルガチェフェのサンプルカッピングをかなり体験し、まあまあのものを買いましたので
お愉しみください。