パパ日記

ケニアとロースト

法務局から帰る。最近は機械で申請でき発行が早くなりましたね。

ケニアのリアンジャギは毎年使用しています。
ガトンボヤやキリマラもそうですが、堀口珈琲ではこれまで何十種類のケニアを購入したんでしょうか?覚えていないものも多くあります。
2000年の初期は農園ものが多く、華やかな果実感のある、赤ワインのような風味の珈琲が世界をリードしていました。グズムブイニ、ワンゴ、ケントメアー、ムタロなどの農園ものでした。
堀口珈琲は2005年くらいまでは、ベルギーの多国籍企業であるSOCIFINAF社の関連農園の豆をオークションで落札していました。
米国のスペシャルティコーヒーマーケットも2000年前半はAA-TOPのグレードを多く購入していましたし、スターバックスもこの頃はケニアを多く購入していたと思います。
ファクトリーのコーヒーはエクスポーターがブレンドしていましたので購入ができな買った時代です。
その後次第に、輸出会社もファクトリーのコーヒーを扱うようになりました。
しかし、この当時はまだまだケニアの最高峰の香味は世界的に理解されていなかったと思います。
2000年中盤以降になり、ニエリやキリニャガ地域のコーヒーがいいことが理解され始め、流通して行くことになったわけです。
米国のサードウエーブのカウンターカルチャーはチリク、インテリジェンシアはカンゴチョ、
スタンプタウンはガチュリリなどを使用していますので、そのあたりを欲しがる日本のコーヒー関係者も多くいます。
しかし、ニエリやキリニャガやエンブのファクトリーには、いいものは多くあります。
はでな酸ではなく、上品で奥行きのある酸とコクです。
堀口珈琲は、毎年ガトンボヤ、キリマラ、リアンジャギなど15種以上を購入しています。

全体的に浅目のローストの方が香味はわかりやすいので、ハイロースト程度もしくはその手前で止めてしまうローストが世界的に多いのですが、いいケニアにはしっかりした酸とコクがありますので、深いローストにしてもそのキャラクターは表現できます。
世界的に見ても深くローストできる稀有な豆ですので、浅いローストのみにとどめるのはもったいないでしょう。
米国のサードウエーブはミディアムの浅目のローストですので、逆に浅すぎてものたりなく、次第に
もっと深いローストを好む新しいマイクロロースターの台頭を生み出して行くと考えられます。
オーストラリアの新興勢力はすでに浅いコーヒーから脱皮しているようにも感じます。
堀口珈琲は、初めからフレンチローストにしても産地のキャラクターが残る生豆を探してきましたので、やはりケニアにたどり着くわけです。
それらのコーヒーは、浅くても、深くても特徴的な香味を表現できるのですから素晴らしいコーヒーということができるわけです。
ローストには多様性があり、その多様性にこたえることのできる生豆は貴重なものです。