パパ日記

2000年代の10年は変革の時代

東京は冷たい雨でした。
熊本のことを忘れないように熊本のミカンとトマトを購入しました。

 

 

個人でカフェの開業を考えた場合、まずは自分のやりたい店のイメージやコンセプトを内装業者に伝えますが、内装業者のできることは開業者の意向を尊重しつつ店舗造作がメインとなります。
グラフィックデザインやWEBデザインなどは専門のデザイナーに依頼することが多くなります。
その他メニュー作りから食器選び、ディスプレイなど自分で行うしかありません。

 

勿論コーヒーは重要ですので、堀口珈琲を選択していただけでは可能な限りのアドバイスは致しますが限界はあります。
コンセプトや厨房のレイアウト、メニューなどのアドバイスは出来ても、実際の調理やデザイン関連には関与できません。

 

 

 

大きな店で資金があれば、建築家、器、家具などのプロダクト、ロゴや看板のグラフィック、フードコーディネーター、メニューの撮影カメラマン、インテリアデザイン、WEBデザイン等様々な分野のデザイナーがかかわることになります。
それらを統合して行うプランナー会社もあるでしょう。
それらが、合理的かつ創造的に連携されれば素晴らしいと思います。
しかし、多くのデザイナーや様々な人が絡んでくる専門性の高い時代になると、それらの統合という厄介な問題も出てくると思います。

 

 

そこで西沢明洋さんは「クリエイティブのつかいかた」(日経BPマーケティング)でこれらのことに言及しています。
「デザインの業界は、専門分野ごとにとても細かくジャンルが分かれている。そこで問題となるのが総合的なデザインの難しさということになるでしょう。」と述べ、一歩先のディレクション(指導、管理、監督等)の統合職としてのディレクターの必要性を説いています。

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また「インターネットが急激に普及したのは1996~2005年あたりだ。デザイン業界は、2000年前後を境にそれまで手作業だったクリエイティブの仕事が、どんどんPCやデジタル機器に置き換えられた。手書きの製図がCADに、スケッチやデッサンがCGに、写真はフィルムからデジタルに移行した。」
そして「この2000年から2010年あたりの10年が振り返ると転換期であったといわれるだろう。」と述べています。
「重要なのは、単純にシステム化されたのではなく、クリエイティブに対する感じ方やとらえ方に従来とは異なる変化が生まれたこと」書いています。

 

 

 

同じように、コーヒー業界も2000年前後のスペシャルティコーヒーのムーブメントは、従来からの抽出と焙煎に基ずく香味から、生豆の品質に基ずく香味に大きく視点を変化させたといえます。
従来の価値観に新たに栽培から精製、さらには輸送、保管という工程におけるすべての品質に視点を転換させ、そのような価値観を広めてきた時代といえるでしょう。

 

 

2010年までの10年間は、ネットの発展による情報の伝達が急速に早くなり、消費国から生産国への訪問も増加し、お互いのコミュニケーションが充実していく時代でした。
徐々に、コーヒーの品質や官能評価に対する共通認識も生まれ、コーヒーは大きな転換期を迎え、新たな世界を生み出したといえるでしょう。2000年代とはそんな時代だったと思います。