パパ日記

衝撃的なワイン-2

20160625_183921 20160625_191813

20160625_194115  20160625_191526

 

ヨーロッパのワインは、ヴィティス・ヴィニフェラ種(vinifera)でフィロセキラには耐性がありません。

 

北アメリカの北米種(labrusuca)の苗木をフランスで植えた生産者がいて、たまたまその苗木にいたフィロセキアが1800年の中盤に広がり、ヨーロッパのワインは壊滅の危機に至ります。

 

 

これはコーヒーにおけるさび病(coffee leaf rust)が、1860年代にコーヒー産地で猛威をふるいスリランカのコーヒーが壊滅し、紅茶の栽培に切り替割った時期とかさなります。
インド、インドネシアでも被害は大きく多くのアラビカ種が最終的にはロブスタに植え替えられるきっかけとなり、ハイブリッドの開発に向かうきっかけとなった訳です。
(アラビカは酸があり香味が良いコーヒーで4倍体、ロブスタはさび病に強いが苦みが強く重い味の2倍体で、理論的には両者を交配すればよいのですが結果としては3倍体の種無しになってしまいます、
その後、東チモールでアラビカとロブスタの自然交配の木が見つかり、ハイブリッドチモールとなずけられ、この木とアラビカを交配したものがカチモールとなります。このカチモールは、様々なハイブリッドを生み出していきます。)

 

 

さて、フィロセキラは、ブドウの根に寄生する為、対策として根に耐性のある北米種に植え替えるか?が検討されたようですが、最終的には伝統種の栽培にこだわり北米種を台木にして欧州種を接ぎ木することで新たにブドウ栽培が復活しています。

 

 

ハワイのグリーンウエル農園では、リベリカ種を台木にしティピカを接ぎ木していました。
リベリカの苗木の上半分を切り、垂直に切り目をいれ、カットしたティピカの苗木を差し込みテープでとめるという気の遠くなるような作業をしていました。(しかし、なれると早いそうです)
ただし、リベリカはさび病に強いわけではないと思いますので、耐性のあるリベリカなのか?根の頑丈さゆえの栄養補給力の強さとして選択したのか?は聞き忘れました。
 

 

さて、この接ぎ木をしていないブドウの木は、当然フィロセキラに弱いのですからフランスやイタリアにはほとんど残っていない訳です。
つまりは、伝統種の多くが生き残っていない中、接ぎ木がされていない古木から作られたワインであるということがこの香味を生み出しているのか?はたまたテロワールなのか?はよくわかりませんが、極めて貴重であることは間違いありません。

 

 

このワインは1万程度で買えます。
価格がそれほど高くないのは、香味において優れたピノノワールの繊細さとボディ感を感じさせるほどではない地場品種であること、熟成が難しいであろうと推測されること……..などからでしょうか?
答えは、どこかのワインバーに行ったときにでも ソムリエに聞いて見てください。

 

 

 

尚、白ワインはほぼ飲まないのですが、ブルゴーニュのphilippe shavyと、ついでにbernard moreaunoの
ブランが入港したので買いました。暑いときに味がわからなくなるくらいギンギンにひやして飲みます。

 

 

 

錦織君は、260kのサーブ最速者との初戦は難なく勝ちましたが、脇腹の痛みがあるようで心配です。