パパ日記

サロン1988

 

正月に空けるべき1988のサロンを開ける。
アンモニアの影響はありませんでした。

 

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このシャンパンは、セラーで15年程寝かせたもので、1996はすでに飲み最後の1本でした。
ビンテージというのは、ブドウの出来のよい年しか作られないシャンパンをいいますので、価格も高くなります。
80年90年代には1982.1983.1985.1988.1990.1995.1996.1997.1999の9回しか作られていません。。1988は日本にほぼ在庫はないでしょうからネットでの入手は難しいと思います。
あっても価格は最低150.000から200.000くらいはすると思います。

 
熟成していますので、色は琥珀色、泡は少なめ、香りは熟成した濃厚な蜜や酵母のような香り、味は梅と蜂蜜の味が強烈で、その中にややオイルのような重厚さが感じられ、複雑なものでした。
その昔、佐藤陽一さんのセミナーに通っていた時に、熟成したサロンを「ボイラー室の香り」と評したのを思い出しました。
この香味は好き嫌いがわかれますが、毎日飲むには重すぎるので、ハレの日用がよいでしょう。

 

 

 

この梅の味はコーヒーでいうとケニアにたまに見られる酸味で、蜂蜜はナリーニョやウイラなど多くの産地に見られます。また、黒っぽい濃厚さは入荷したてのスマトラを深く焙煎した時に感じられるようなものに近いと思います。
が、この独特の濃厚さを体験するには、最低でも10年は飲みたいという誘惑と戦わなければなりません。忍耐が必要です。

 

 
この特別な熟成の香味とブランドブラン(シャルドネ種のみで作ったもの)のフレッシュなタイプを軸とすると、シャンパンの香味はわかりやすくなるでしょう。

 

 

シャンパンは、独特のシャンパンの味があり、それ以外のフランスの土地でシャンパンと同じ作り方をした発泡酒とは香味が異なるがゆえに価格が異なります。
当然、イタリアやスペインの発泡酒とは根本的に香味は異なります。
この違いを感覚的に理解できる人がシャンパン好きといえるでしょう。

 

 

 

品種とテロワールが生み出す香味というのは、ワインやコーヒーにとって意味あるものとなる訳です。