パパ日記

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ポートランドは、シアトルよりこじんまりした人口60万人の町で、全米住みたいまちNo1といわれることもあるようです。ダウンタウンと住宅地は路面電車で結ばれ、市内は赤、青、黄、緑の4路線とバスででどこにでも行けそうな便利な街です。

 

コンベンションセンターで開催され、世界中から300~400名?くらいの研究者が集まっています。
前回、2年前の雲南開催での発表は「ポスター発表「」でしたが、今回は「口頭発表」で行いました。
さすがに広い会場で、かつ研究者の多い中での発表は近著吸いましたが、時間が短いせいで何とか完結で着ました。

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ポスター発表

 

 

 

今回は、要旨集が配られず、内容が事前にわからないため、参加者から不満が多く出ていました。
また、事前の連絡も少なく、1本メールを見落とすと状況把握ができない状態で、サイト上でもわからず、SCAが支援したにも関わらずその点でも運営にやや難ありというところでした。
さらには、プログラムの組み方も微妙で、雲南の時より盛り上がりは少なかったような気がします。
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口頭発表

 

 

 

米国でも「コーヒーと科学」は研究室のものという考え方が強いのでしょう。
SCA加盟会社の関心も少ないのでしょう。
但し、雲南では発表の中にスペシャルティコーヒーに関するものは一つだけでしたが、今回はスペシャルティという言葉を何度か聞きました。
基礎研究及び既存研究には、コーヒーの等級を区分して行うという発想はないので、品質差異や生産履歴をベースにした研究はさらにされるべきと思います。

 

また数千万円する研究機器の発達は、だれでも研究室で大量の分析ができる環境にあります。
ですから、多くの試料を分析し、多変量統計解析するのが主流ですが、こから何を導き出すか?
もしくはその中の何に可能性を見出しさらに研究するかは難しくなっているように感じます。

 

 

このように、研究は複雑な方向に向かい、その方が評価される方向にあるとも感じます。
私のような単純で、大学の学生がやるようなアナログな実験を行う研究者は、いなくなっていますので、そこに隙間ができているとも感じています。(やっても完結しないので3年では消化不良になる)
しかし、この単純な実験数値が、コーヒーの品質にとって重要なことも事実で、コーヒーについて新たな発見をもたらしてくれます。