パパ日記

コーヒーの暴騰-4

コーヒー相場が下がり、農家の生活が立ち行かなくなり「コーヒーの危機」が叫ばれたのは2000年。コーヒーの栽培から他の作物などへの転作がされました。
ここからNGOによるフェアトレードなどの小農家を守る方策が模索されました。
私も東チモールのフェアトレードにかかわっています。

 

しかし、今回はその逆で消費国に深刻な影響をもたらし始めています。
コーヒーを含めた農作物も消費の拡大や生産の減少により、資源としての価値が上昇し、価格が高止まりという構造的転換に向かっているように感じます。

 

現在ニューヨーク生豆の価格は、1〜2年前の1.5から2倍になっています。
この価格はコマーシャルコーヒーの価格を意味します。
一般的なロースターの粗利益は低下し、経営に大きなダメージが生じると推測します。したがって.コーヒー業界の大手であるUCCやキーコーヒーは3月からの値上げを発表しました。
値上げをしないでシェア争いの消耗戦をすればコーヒー業界は大きなダメージを
負うでしょう。

 

当社が購入しているスペシャルティコーヒーの最高峰の生豆は、コマーシャルコーヒーよりさらに高く、1〜2年前のコマーシャルコーヒーの3〜4倍します。
この価格となると1コンテナ単位の量を買える会社はかなり限定されます。
たとえば、タンザニア・ブラックバーンAAやコロンビア・オズワルドティピカは、それぞれの国で最も価格帯の高い豆といえます。

 

当社も昨年から、世界中の生産者との間で、厳しい価格交渉を余儀なくされてきました。
それでも、これら最高峰の豆を確保できたのは、昔からのパートナーシップの関係が底辺にあったからと考えます。
生豆マーケーットは、買い手市場から売り手市場に変りつつあるといえるでしょう。

 

どういうわけか、TV局からの取材が良く入ります。