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嫌気性発酵

2020年10月7日

セミナーサイト  https://reserva.be/coffeeseminar
10月17日、18日のテースティング中級は「嫌気性発酵のコーヒー」をテーマにします。各回2名の空きがあります。


コーヒーは様々なプロセスで微生物による発酵が生じます。
樹上での完熟、チェリーを摘んでから後の発酵、乾式での天日乾燥の過程、湿式での水槽での発酵などがあります。
それらが適切に行われない場合は、好ましくない風味をもたらします。

2010年代には、パナマの多くの農園が乾式にトライし、試行錯誤の上よいものが誕生しています。その後、それには飽き足らず、最近は、風味の差別化のために新しい取り組みがなされています。その先陣を切っているのはパナマ、ブラジルあたりになります。

通常のナチュラルの精製方法は 、 酸素のある状態で行われますのでAerobic(好気性発酵)となります。チェリーを数日間、かくはんしつつ均一に天日乾燥しますが、何らかの微生物(酵母)の影響を受けます。

対して、最近のAnaerobic(嫌気性発酵)は、無酸素の状態で行われますので、酵母の働きが異なってきます。
現在は各生産者により様々な方法が試されています。
熟したチェリーを気密タンクに入れ、低温で長時間(~100時間程度)嫌気性発行を行います。排気弁をつけ窒素をタンクに定期的に注入し、残留酸素を除去したりします。また、炭酸ガスを注入するCarbonic Maceration(炭酸ガス浸潤法)なども行われています。
発酵後、チェリーはアフリカベッドで最大30日間程度乾燥しますが、その方法は多種多様です。
少量しか生産できませんが、さまざまな風味の豆があります。




しかし、私のような、伝統的な精製方法を正しく行うことで、産地のテロワールを重要視し、その風味に価値を見出すものにとってはこの種の方法がよいとは思いません。しかし、この方法に対する関心は世界的に広まりつつあり無視できない状況になりつつあります。

基本的には、ナチュラルの精製の風味の延長戦として評価します。
したがって、オークションで上位になるなど世界的に評価が高くとも、過発酵、好ましくない発酵については評価を下げます。


この発酵を良しとする風潮は米国などで広がりつつあり、個人的には懸念しています。先日のパナマオークションの嫌気性発酵の豆に関しては、容認できるものもありましたが、いくつかのサンプルは、 エーテル、オイル(石油)、お燗した日本酒のきついアルコール臭などが感じ取れましたので極めて低い点数を付けました。



テロワールや品種などコーヒーの基本風味とは異質な風味になりますので、今後の動きに注目していきます。

わかりやすく言うと、みそは無酸素状態で発酵が進行しますので嫌気性発酵ですが、途中でかき回しますので好気性酸素になります。







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