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Brazil-2 ブラジルの評価

2021年6月1日

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多くの場合、ブラジル産は、コロンビア産などのwashedコーヒーに比べ酸が弱く(pHが高い)、総酸量(Titratable acidity)が少ないコーヒーといえます。

したがって、スペシャルティコーヒー(SP)以前の汎用品ブラジルコーヒーは、現地の輸出会社がブレンドし、その風味は、「中庸」、「ソフト」、「マイルド」と認知されてきました。輸入量も多く、現在の多くの日本人にもなじみのある風味です。

それら汎用品は、「ストリクトリーソフト(Strictly soft)、ソフト(soft)、ハード(hard:渋味がある)という基準も一部で使用されていましたが、量産のため欠点豆の混入が多く、風味に濁り感のあるものが多く見られました。

しかし、SPの時代に入り、トレサビリティがが明確になるにつれ、地域により若干の風味差がみられると認識されつつあります。主には、標高差によるかすかな酸味やコクの差によります。


2000年代後半の優れたカルモ・デ・ミナス地区のコーヒーには酸とコクのバランスの良いコーヒーが見られましたし、20ha以下の農家の多いマタス・デ・ナス地区には特殊な風味のコーヒーも見られましたが、現在なかなか優れたコーヒーに遭遇する機会が減少しています。

過去、ミナスジェライス州のスルデミナス、セラード地域以外のパラナ州やバイア州のコーヒーも使用してきましたが、風味の安定性に欠け、現在は20年の付き合いになるマカウバ・デ・シーマ農園の豆を使用しています。

現在の、SPは、酸味が強調され、酸のある方が評価される傾向があります。
しかし、中米やコロンビア、東アフリカのWashedとは、根本的に風味が異なります。ブラジルの場合、酸味は少ない傾向がありますのでその点を勘案した新しい評価軸が必要と考えます 。


つまりは、酸味よりも「コクがあるコーヒー」として評価する必要があります。 また、脂質の劣化は少ない傾向が見られ、保存性は長いといえますので、 「クリーンなコーヒー」 としての評価も必要に思います。
最終的には、未熟豆の混入が少なく、ブラジルの風土による濁り感がなければよい評価をすればよいと考えていますが、今少しケミカルデータから多面的に考察する必要があるでしょう。

例えば、以下のBrazilのNaturalSPとNo2 と4/5には理化学的数値に差異があります。No2と4/5はコマーシャルコーヒー(汎用品)です。

pH 数値の低い方が酸が強い
ミディアムでは標準的な酸の強さ
総酸量
このSPの総酸量は多く、素晴らしいブラジルといえる
数値の低い方が脂質の劣化が少ない
ブラジルの平均値よりやや酸価数値が高い
優れたSPは数値が2前後でクリーンさがある
脂質量 全体的にブラジルの標準よりは脂質が少ない

この試料のSPは、ブラジルとしてはpHがやや低く酸味があり、総酸量も他のブラジルより多く柑橘系の酸味があると推測されます。逆に脂質量はやや少なく、コクは弱め、また脂質劣化は標準的といえ、SCA基準でのSPラインをクリアしていると考えられます。経験則から判断し、官能評価を行えば81~82点前後のコーヒーになると推測されます。

対して、コマーシャルコーヒーは、酸味、コク共に弱く、やや濁った風味があると推測されます。

そこで、SCA基準とは異なる、評価軸を作れるか?を今年の研究テーマといしています。

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