パパ日記

堀口珈琲を愉しむ方法-1 水

4/26の御礼

家でコーヒーを飲む機会が多くなっていると思います。
1冊目の 本の出版が9月に遅れましたので、しばらくおいしいコーヒーを飲む方法をお話ししていきます。

まず、コーヒー抽出液の98.6%は、水ですので、まずは水の話から。
水にはミネラル分が含まれていますので、そのあたりを踏まえて実験しました。

コーヒーの生豆には灰分(ミネラル)が4%前後含まれ、焙煎しても大きく変化はしません。コーヒーの基本成分である灰分は、焙煎豆を粉砕し500℃程度の電気炉で数時間燃焼させ、白い灰の量から算出します。

主にはカリウムが多く含まれています。一杯の抽出液にも微量のミネラルが残りますが、カリウムが最も多く65㎎です。マグネシウム7㎎、カルシウム2㎎より多く含まれます(7訂食品成分表/浸漬法)。


最近はコーヒーの抽出選手権で、マグネシウムなどのミネラルを添加する事例が見られますが、競技の公正性から行うべきではないでしょう。また、ミネラルを添加してコーヒーがおいしくなるとは限りません。


ミネラルの味は、一般的にはカリウム(酸味)、カルシウム(苦味+塩味)、マグネシウム(苦味)、ナトリウム(塩味)などといわれます。それらの組成がコーヒーの風味に影響を与える可能性があります。しかし、抽出液から個々の味を区別して官能的に感知するのは難しいと思います。

心臓手術で入院した際の血液検査で、カリウム不足が指摘されカリウムの錠剤を飲んでいました。カリウムが不足すると、ナトリウムが多くなり細胞の水分が増えすぎてしまい、血管が圧迫されて血圧が上がる原因になると考えられています。したがって、カリウムを摂取すると、血圧を下げる効果やむくみの解消が期待できますので、入院中に飲んだのだと思います。



コーヒー試料
堀口珈琲のエチオピア・ハイロースト 

試料は、堀口珈琲のSP(スペシャルティコーヒー)です。徹底的に欠点豆を除去した豆(*後日説明)です。この豆は、他の一般的なSPに比べ欠点豆は少なく、より水の質が風味に影響します。CO(コマーシャルコーヒー/汎用品)の場合は欠点豆による濁り感などで結果が異なります。

20g の豆を中挽きにし(*中挽きとは?後日解説)、93℃の熱水(*熱水とは?後日解説)を使用し、浸漬法(*どのような浸漬法?後日解説)で抽出しました。

水の試料
各水を常温(*25℃±2℃)でpHを測定。
抽出液を常温(*後日説明)でpHを測定しました。

1. 純水=大学の研究室で使用している*ミリQ(pH7.0/抽出後pH5.0)
2.温泉水=アルカリ性の水(pH9.5/抽出後pH5.1/Ca0.05、マグネシウム0.01他)軟水
3. 国産のペットボトル=某社の天然水(pH7.1/抽出後pH5.0/Ma0.1~0.3、Ca0.6~1.5、Na0.4~1.0 、Calium0.1~0.5他)
4.硬水=フランスのペットボトル(pH7.4/抽出後pH5.4/Ma2.6、Ca8.0、Na0.7他)硬水
5.水道水=堀口珈琲研究所(2階)の水(pH7.4/抽出後pH5.1/ミネラル不明) 浄水器なし

つづく
結果は明日