パパ日記

官能評価トレーニング

官能評価の方法について試行錯誤しています。
テースティング中級編はそのトレーニングになります。


一般的に食品などでは、官能評価(官能評価分析に基づく評価:Sensory Evaluation)という言葉が使用され、多くの試料から良いもの、もしくは欠点を選択するために行われます。ワインではテースティング(Tasting)といういい方が普及し、コーヒーでは2000年以降カッピング(Cupping)といういい方が広まっています。堀口珈琲研究所では,官能評価の同義語として「テースティング」という言葉を使用しています。

「テースティング」という言葉も、「テイスティング」といういい方が一般的ですが、少しひにくれているのでしょうか?私は「テースティング」といういい方をしています。

テースティング中級では、これまでのようにSCAA(SCA)のカッピングフォームを使用しません。2004年以降に使用されたSCAAのフォームは素晴らしいもので、現在も世界中で使用されています。しかし、使用から17年近くたち、スペシャルティコーヒーの風味や品質は多様化しましたので、現時点では問題点も生じていると考えています。


主には、5味の中の苦味(カフェイン、メラノイジンなど)と旨味(グルタミン酸、アラニンなど)の項目がないこと、乾式とブラジルの評価基準があいまいなこと、焙煎度の違うものを評価できないこと、スコアの基準が明確でないことなどがあげられます。
但し、これらの評価は非常に難しく、多くのコーヒー関係者が新たな評価基準を作成すべきと考えてきました。


そのため、現在試行錯誤して5項目の評価項目を作成しました。
香り、酸味、コク、甘味、きれいさの5項目で、乾式(ナチュラル)は甘味の代わりに発酵という項目にしています。

また、SCAAでは5味のなかの苦味と旨味が含まれていません。 旨味と、苦味については、現在分析中で、それらの結果がうまくいけば評価できる可能性はあります。

評価基準は、まだ試行錯誤中で、実際に評価をする作業を重ねている実験段階です。テースティング中級編では、官能評価の評価項目及び評価基準について説明しますが、本来は各評価項目ごとの風味差を感知、受容する官能トレーニングが必要にはなります。