セミナーサイト https://reserva.be/coffeeseminar
SCAおよびSCAJの官能評価項目には「旨味」と「苦味」がありませんので、それらの評価をどのようにすればよいのかを検証しています。そのため、味覚センサーでのデータを蓄積し、HPLC(高速液体クロマトグラフィ―)でアミノ酸の組成の分析を行っています。
単純にいえば、グルタミン酸の多い豆と少ない豆の風味差を官能的に感知するトレーニングを行い評価基準を作成していく予定です。
グラフは、11月のテースティング会中級で行った豆を味覚センサーにかけたものです。 市場に流通している豆をサンプリングしました。
ゲイシャはゲイシャビレッジの2020年オークションロットです。
表の見方としては、各評価項目間の差異は読み取れませんのでacidityとbodyの強度の比較は困難です。このグラフでは、各評価項目について比較(例えばacidityのsidamoとharrarの差異など)してください。
1.コマーシャルコーヒーであるHarrarのロングベリーとエチオピアのG4は酸味が弱く、その分苦味を強く感知しています。
2.Washed の精製コーヒーの方がナチュラルより酸味が強い傾向が見られます。有意差がありそう(統計処理をしていません)ですが、官能的にはここまでの差異は感じませんでした。
3.当該サンプルでは、yemenとgeisyaのwashedがumamiを多く感知しています。旨味の官能評価はアミノ酸の組成とテースティングの相関を繰り返すことで可能となると考えています。来年出版(秋くらいになる)の本には間に合わすように分析をしています。
4.今回の試料では、シダモ(官能評価42/50 点)、イルガチェフェ(42/50) 、ゲイシャの湿式(43/50)が味覚センサー及び官能評価でバランスがよい結果になっています。
評価方法は、テースティングセミナーに参加ください。
もしくは近著「The Study of Coffee」(堀口俊英/新星出版)を参照ください。