パパ日記

天丼のタレと生豆のAVとPOV

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米は、寿司、かつ丼、天丼、カレーライスで食しますが、それ以外ではほぼ食べません。どうしても天丼が食べたくなり年6回以内食事時制限しているエビ天丼を食す。

蕎麦屋、ウナギや、焼き鳥屋、天ぷら屋のタレは、継ぎ足して使用している事例が多く、 天ぷらの場合もたれにつけてごはんにのせますね。 60~70度程度で頻繁につけていれば低温殺菌されているといわれます。また、糖分も高く、継ぎ足されていますので長くもいつのだと思います。
たまに加熱して殺菌していると思われますが、濃度が濃くなりすぎるかもしれません。多くの場合、濃度が増している傾向があり、 たれの味がきつい店が多く見られます。
「てんや」などは、セントラルキッチンで作られたたれを使用していると思いますので比較的さっぱりしています。


私などは、胃にもたれますので、タレの状態で店を選択します。
なじみの蕎麦屋さんなどには、たれを作り直してといっているのですが、余計なお世話でしょうね。


タレに油も混ざりますので、油の酸化指数である過酸化物価(POV/油脂中の過酸化脂質量)か増す可能性もあります。油はこの指標を使いますが、油菓子などの場合は酸価(AV/油脂中の遊離脂肪酸量)を使用します。

例えば、菓子の製造・取扱いに関する衛生上の指導について(昭和52年11月16日環食第248号)では、「 即席めん(油であげたもの)、菓子は、その製品中に含まれる油脂の酸価が3を超え、かつ、過酸化物価が30を超えるものであつてはならない」 とされています。

白米の場合は脂質が1%程度含まれ、その酸価数値が高ければ古米臭が出ます。コーヒー生豆の場合は、脂質量が14~18%前後あり、私の分析では酸価が4を超えると優れたカッパーは枯れ臭を感じ取れる可能性があります。一般の方でも6以上になれば感じ取れる可能性が増します。
したがって、この指標を官能評価の「クリーン」に当てはめることが可能となります。

酸価は、 油脂1g中に含まれている遊離脂肪酸を中和するのに要する水酸化カリウムのmg数 で算出し、方程式に当てはめ算出しま す。
実験はそれほど難しくはありませんが、エーテルを使用しますので、ドラフトが必要となります。 ドラフトとは、実験者を有害物質から保護することを目的とした局所排気装置 で、通常の空間では臭気が強くや、引火の可能性があり使用できません。



過酸化物価は、厄介で、コーヒー生豆から算出することは意外に難しく、単純ではありません。天ぷら油の例をとれば、使用すれば過酸化物価は増して劣化するのですが、ある状態を超えると数値が低下する場合もあり、使用した段階から計測して追いかける必要があります。
そのため、生豆や焙煎豆に対してもトライしたのですが、この数値を使用できるか?については最終判断を保留しています。


また、この総脂質量の抽出方法には、食品別にさまざまな方法がありますが、生豆に対してはどのような方法がよいのか決まりがありません。

最も単純な方法は、粉砕した生豆をジエチルエーテルに浸漬したりすればよいのですが、十分な抽出が得られるとは限りません。
クロロホルム・メタノール混液につけ水冷管をつなぎ、65度の温水で抽出する方法もあり、この方法がベターと判断しました。しかし、そもそも、現在脂質抽出の実験がされていませんので、コーヒーの脂質抽出方法というテーマで論文が書けるくらいです。
(脂質は水には溶けず有機溶媒に溶けます、したがってコーヒー抽出液には脂質はほとんど溶解していません。エスプレッソは圧力をかけますので例外)