パパ日記

N・Sカルモ

もう何年も使用しているブラジルの農園です。

一般的なブラジルの香味とはことなります。
やや舌に濁る感覚、ざらつき感や、土っぽさなどがあり、
ナッツ系の味わいもあり酸は弱めです。
対してカルモ・デ・ミナスという生産地の豆は、これらのブラジルとは香味が異なり、
クリーンで中米の豆を思わせる明るい酸があります。
また、中米の豆には見られないコク=濃縮感があります。
特殊な香味のブラジルで、その香味は衝撃でしたので、2000年代の中盤から
堀口珈琲が購入し始めた産地の豆です。
ブラジルとしては価格も高く、当時日本及び世界でも使用する会社はあまりありませんでした。
その後COEで入賞するようになり世界に注目されていった産地です。
いまではインテリジェンシアも使用していますね。
人気がでる反面、生産者のおごりというか、産地の気象条件の変動などもあいまって
その品質が初期のものに比べ低下し、堀口珈琲にはフラストレーションガ多くなりました。
堀口珈琲は、世界の多くのスペシャルティコーヒー会社よりも高い品質を求めていますので
多くのリクエスト、クレームを提案しつつ、苦悩の2~3年を過ごしました。
そして辛抱の甲斐あって、今年はいい豆ができたと思います。
さらに N・Sカルモ農園の多くのロットから特別にいい豆のみをセレクトしました。
今朝、世田谷店でペーパードリップで抽出してもらい 飲みましたが
ブラインドではブラジルとわからないくらいです。
このようなコーヒーはブラジルにはほぼありませんので、やはり特殊なコーヒーということが
できるでしょう。
コーヒーは農作物であると同時に、生産者の思いも反映されたものです。
その裏には、堀口珈琲のように理想を求めるバイヤーの存在も重要です。